報告書番号 | AA2009-7-2 |
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発生年月日 | 2007年08月20日 |
発生場所 | 沖縄県那覇空港41番スポット |
航空機種類 | 飛行機 |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
FIRE/SMOKE (NON-IMPACT) |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
STANDING |
人の死傷 | |
航空機区分 | 大型機 |
型式 | ボーイング式737-800型 |
登録記号 | B18616 |
運航者 | 中華航空公司 |
事故等種類 | 火災 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2009年08月28日 |
概要 | 中華航空公司所属ボーイング式737-800型B18616は、平成19年8月20日(月)、同社の定期120便として、台湾桃園国際空港を離陸し那覇空港に着陸したが、41番スポットに停止した直後、10時33分ごろ右主翼燃料タンクから漏れていた燃料に着火し、炎上した。 同機には、機長ほか乗務員7名、乗客157名(うち幼児2名を含む。)の計165名が搭乗していたが、全員が非常脱出し、死傷者はいなかった。 同機は、大破し機体の一部を残し焼失した。 |
原因 | 本事故は、同機が那覇空港に着陸後、主翼のスラットを格納した際、右主翼第5スラットの内側メイン・トラックを収納するトラック・カンに破孔が生じ、この破孔から燃料が漏れて主翼外に達し、同機がスポットで停止後、漏れた燃料が右エンジンの高温部に触れたため、火災が発生し爆発炎上したものと推定される。 トラック・カンに破孔が生じたことについては、同トラックの後端に取り付けられたダウンストップ・アセンブリーが、トラック・カン内部で脱落し、スラットを格納した際、同トラックに押されてトラック・カンを突き破ったことによるものと認められる。 ダウンストップ・アセンブリーが脱落したことについては、同社が本事故の約1ヶ月半前に航空機製造会社のサービスレターに基づき実施したダウンストップ・アセンブリーのナット緩み止め処置の際、ナット側のワッシャーが脱落し、その後、ナット側のダウンストップが脱落し、引き続いてダウンストップ・アセンブリーが同トラックから脱落したものと推定される。 このダウンストップ・アセンブリーの脱落には、ワッシャーが欠落した場合にダウンストップ・アセンブリーの脱落を防止できない設計となっていたことが関与したものと推定される。 ワッシャーの脱落については、作業しにくい位置であったにもかかわらず、航空機製造会社のサービスレター及び同社の作業指示においてその点に十分な注意が払われておらず、作業者、検査者から作業の困難性について作業指示者に報告がなかったことが関与したものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | 安全勧告 |
情報提供 | |
動画(WMV) |