JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 AI2020-3-2
発生年月日 2018年05月24日
発生場所 熊本空港の南西約6km 高度約7,500ft
航空機種類 飛行機
事故等種別の分類
(Occurrence Category)
SYSTEM/COMPONENT FAILURE OR MALFUNCTION (POWERPLANT)
飛行の段階
(Phase of Flight)
EN ROUTE
人の死傷
航空機区分 大型機
型式 ボーイング式767-300型
登録記号 JA8980
運航者 日本航空株式会社
(法人番号 7010701007666)
事故等種類 発動機の破損(破片が当該発動機のケースを貫通した場合に限る。)に準ずる事態
報告書(PDF) 公表説明資料
公表年月日 2020年07月30日
概要  日本航空株式会社所属ボーイング式767-300型JA8980は、平成30年5月24日(木)、熊本空港を離陸し上昇中、振動を伴う異音が発生するとともに、第1(左側)エンジンの回転数の低下等を示す計器表示があったため、同エンジンの推力をアイドルにして航空交通管制上の優先権を得て引き返し、同空港に着陸した。
 着陸後の点検において、同エンジンの高圧及び低圧タービンに複数段の損傷並びにエンジン・ケースに開口の発生が確認された。また、同エンジンから排出された内部部品の破片により、地上の建物の窓ガラス及び屋根等並びに車両のフロントガラス等が損傷した。
原因  本重大インシデントは、同機が上昇中、第1(左側)エンジンのHPT(高圧タービン)2段目13番ブレードが破断したため、その後段のブレード及びステーター・ベーン等を破損し、これらの破片がLPT(低圧タービン)ケースに衝突して、開口(裂け目)が発生したことによるものと推定される。
 13番ブレードの破断は、TA(Turning Around(ブレード内部を流れる冷却空気の分岐・折り返し))部に生じた亀裂が進展したことによるものと推定される。
 13番ブレードのTA部に生じた亀裂は、ブレードのコーティング層に生じた高温腐食による膨らみ(ブリスター)や亀裂を起点とする低サイクル疲労により生じたものである可能性が考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(WMV)
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると、「勧告・意見」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。
    なお、動画はWMV形式でデータ速度は1000kbpsです。