JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-10
発生年月日 2010年10月04日
事故等種類 転覆
事故等名 モーターボート第二日光丸転覆
発生場所 秋田県秋田市雄物川河口付近 秋田旧南防波堤灯台から真方位167°7.7km付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡:負傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年10月28日
概要  モーターボート第二日光(にっこう)丸は、船長ほか1人が乗り、釣りを終えて雄物川の係留場所に向けて帰航中、平成22年10月4日(月)08時00分ごろ雄物川河口付近で転覆した。
 第二日光丸は、船長及び同乗者が落水し、同乗者は救助されたが船長は行方不明となり、後日、発見されたが死亡が確認され、船外機に濡損を生じた。
原因  本事故は、A船が、雄物川の河口付近において、河口北係留場所へ帰航しようとして約5~8km/hの速力で河口中央浅瀬の北側に向けて追い波状態で航行中、波高約1.8mの河口第1波を乗り越えたのち、前方の波高約2.0~2.4mの河口第2波の上り斜面に追い付くように増速したが、河口第2波の波の上り斜面にとどまれず、後方から接近してきた河口第1波を右舷船尾から受けて波の下り斜面を航行することとなったため、ブローチングを起こして転覆したことにより発生したものと考えられる。
 A船が、後方から接近してきた河口第1波を右舷船尾から受けて波の下り斜面を航行することとなったのは、河口付近で波高が高まり、波長が短くなって波形勾配が大きく、砕波しており、波に対してA船を直角にする操船が困難になるとともに、船首が持ち上げられて速力が波速より遅くなり、河口第2波の波の上り斜面にとどまれず、波と波との間隔が短くなっていたので、後方の河口第1波に追い付かれたことによるものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)、負傷:1人(同乗者)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

事故発生状況の再現実験(41秒)
河口に入航する船舶の参考映像(45秒)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。