JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 RA2016-8-1
発生年月日 2015年10月11日
区分 軌道
発生場所 桜町支線 諏訪神社前停留場~公会堂前停留場間(複線) [長崎県長崎市]
事業者 中小民鉄長崎電気軌道株式会社
事故等種類 車両脱線事故
都道府県 長崎県
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2016年11月24日
概要  長崎電気軌道株式会社の蛍茶屋停留場発赤迫停留場行き1両編成の第375号車は、平成27年10月11日(日)、諏訪神社前停留場を定刻(21時27分)に出発した。運転士は、長崎駅前停留場方に向けて公会堂前交差点の分岐器を右曲線となる分岐線側に通過中、車両が進行方向とは異なる方へ向いたので、ブレーキ操作により車両を停止させた。運転士が降車して確認したところ、車両は、後台車(前後左右は進行方向を基準とする。)の全2軸がレールの左に脱線していた。車両には乗客4名、運転士1名が乗車していたが、死傷者はなかった。また、事故現場は道路(併用軌道箇所)の交差点内であったが、脱線した車両は、脱線前及び脱線後において自動車等と接触や衝突はしなかった。
原因  本事故は、電車が、右曲線となる分岐器内を後台車第1軸の右車輪背面と、ダイヤモンドクロッシング内のガードレールの機能を持つ部位の側面とを接触させながら走行していた際に、同車輪背面が同部位に乗り上がって左に脱線し、その後、同軸左車輪が左レールに乗り上がって左に脱線し、続いて後台車第2軸も左に脱線したことにより発生したものと考えられる。
 後台車第1軸の右車輪が脱線したことについては、曲線半径の非常に小さい曲線に存在するダイヤモンドクロッシング内で、同車輪の輪重の減少と背面横圧の増加が発生し、内軌側の車輪背面からの脱線に対する脱線係数が大きくなったと考えられるとともに、脱線に対する限界脱線係数が小さくなり、脱線係数が限界脱線係数を超える状態になったことによるものと考えられる。
 右車輪の輪重が減少し、右車輪の背面横圧が増加したことは、電車が脱線開始点付近を走行した速度が高かったこと、脱線開始点の手前におけるバックゲージやフランジウェー幅の車両進行方向での変化が大きかったことが影響している可能性が考えられる。また、電車の駆動方式が片軸駆動で電動機が車軸の外側に装架されている吊り掛け駆動方式であることから、後台車第1軸の軸重が同第2軸に比較して小さく、力行することにより更に小さくなった可能性があり、このことが影響した可能性も考えられる。
 限界脱線係数が小さくなったことは、本事故発生時において、車輪及びガードレールへの塗油状態の変化等により脱線開始点付近での車輪背面とガードレール間の摩擦係数が大きくなったこと、付近のガードレールの摩耗によってガードレールと車輪背面間の接触角度が減少していたことが影響している可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(WMV)
備考
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