報告書番号 | RA2008-2-3 |
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発生年月日 | 2007年01月21日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 川越線 日進駅~指扇駅間[埼玉県さいたま市西区] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | 第1種踏切道 |
人の死傷 | |
都道府県 | 埼玉県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2008年02月29日 |
概要 | 東日本旅客鉄道株式会社の川越線において、平成19年1月21日(日)8時08分ごろ、日進第一踏切道付近で発生した列車火災事故(踏切障害に伴うもの)により、自力運転が不可能となった上り普電第708F列車(10両編成)を救援するため、指扇駅発列車火災事故発生現場(日進第一踏切道付近)行きの上り救9002K列車(10両編成)は、列車火災発生現場付近に到着した後、上り普電第708F列車と併結した。# その後、併結された両列車は、12時52分ごろ、列車火災事故発生現場発指扇駅行きの下り救9001K列車(20両編成)として、日進第一踏切道付近を発車した。# 下り救9001K列車は、宮前第一踏切道手前、下り第3閉そく信号機手前及び宮前第三踏切道手前で一旦停止した後、速度約15km/hで惰行運転中、ATS-P形自動列車停止装置の常用最大ブレーキが作動して停止し、10両目(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)後台車の前後軸が、進行方向左側にそれぞれ約30cm、約20cm脱線した。 列車には、運転士、車掌及び列車の状態確認等を行うために乗車していた社員が24名乗車していたが、負傷者はなかった。 |
原因 | 本事故は、踏切障害に伴う列車火災事故により自力運転が不可能となった列車(被救援列車)を、貫通ブレーキがかからない状態(ブレーキ非貫通)にして救援列車と併結し、本件列車として救援回送している際に、自動列車停止装置(ATS-P)による常用最大ブレーキが作動したため、強いブレーキ力がかかった前方の救援列車とブレーキがかからない後方の被救援列車の連結部に作用した大きな力により、救援列車の最後部車両が持ち上げられて脱線したものと推定される。 ATS-Pによる常用最大ブレーキが作動したのは、単線区間において、本件列車の進行方向と信号等設備に設定された運転方向が逆方向(逆線運転)になったことから、列車進行方向と逆方向の地上子からの情報を受信することになったが、ATS-Pに関して逆線運転をした場合に発生する可能性のある事象について、指令関係者等が認識しておらず、作業標準等に定められているATS-Pのすべての機能を停止させる運転取扱いを行わなかったことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |