報告書番号 | AA2011-7-1 |
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発生年月日 | 2009年09月11日 |
発生場所 | 岐阜県高山市(北アルプス奥穂高岳付近) |
航空機種類 | 回転翼機 |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
LOW ALTITUDE OPERATIONS |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
MANEUVERING |
人の死傷 | 死亡 |
航空機区分 | 回転翼航空機 |
型式 | ベル式412EP型 |
登録記号 | JA96GF |
運航者 | 岐阜県防災航空隊 |
事故等種類 | 墜落 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2011年10月28日 |
概要 | 岐阜県防災航空隊所属ベル式412EP型JA96GF(若鮎Ⅱ号機)は、平成21年9月11日(金)、救助活動のため岐阜飛行場を14時09分に離陸し、岐阜県高山市の北アルプス奥穂高岳ジャンダルム付近にある通称ロバの耳の登山道付近において、救助活動中の15時22分ごろ墜落した。 同機に搭乗していた5名のうち、救助現場にて同機から降下した2名を除く、機長、整備士及び消防吏員の計3名が死亡した。 同機は大破し、火災が発生した。 |
原因 | 本事故は、同機が訓練や出動実績のない北アルプス山岳局地の救助活動中において、ロバの耳頂上付近でのホバリング中に高度が下がり、後方に移動したため、MRBが付近の岩壁に接触し、墜落したものと推定される。 同機の高度が低下し、MRBが岩壁に接触したことについては、次の(1)、(2)のいずれか、又は双方が関与した可能性が考えられる。 (1) 山岳地特有の気流の乱れの影響と高度が下がって機体が動いたことで、最初のホバリングで捉えていたと思われる目標(谷向こうの山)との距離感の保持が困難となったこと。 (2) 同機の事故当時の全備重量は、地面効果外ホバリング可能最大重量とほぼ同じであったことに加えて、高高度で、山岳局地特有の気流の変化や横風等のエンジン出力や飛行性能に影響を及ぼしやすい不利な条件下での飛行であったことから、エンジン出力不足などによって機体が降下し、機首方位の維持も困難となったこと。 訓練や出動実績のない北アルプス山岳局地に同機が出動したことについては、同センターと県警航空隊との北アルプス山岳救助活動の分担について明文化された規定がなく、同センターがその分担について明確な認識を有していなかったことが関与した可能性が考えられる。 |
死傷者数 | 3名死亡(機長、整備士及び消防吏員) |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
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