JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-4
発生年月日 2011年05月10日
事故等種類 死傷等
事故等名 貨物船SCSC WEALTH作業員死亡
発生場所 岡山県玉野市日比港公共岸壁  玉野市所在の犬戻鼻灯標から真方位255°1,450m付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡
船舶種類 貨物船
総トン数 5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年04月25日
概要  貨物船SCSC WEALTHは、岡山県玉野市日比港公共岸壁において、銅鉱石スラグの積荷役中、平成23年5月10日14時20分ごろ、2番貨物倉の内底板に置かれていた第2甲板用ハッチカバーが移動し、作業員1人が同ハッチカバーと船首側隔壁との間に挟まれて死亡した。
原因  本事故は、本船が、日比港公共岸壁において、銅鉱石スラグの積荷役中、本件ハッチカバーが2番貨物倉の船首側内底板に積み重ねて置かれていたが、最下段及び下から2枚目のハッチカバーの固定ピンを船倉側壁の差込口に挿入していないことなどにより、本件ハッチカバーが水平方向への移動を防止できない状態であり、また、運転手Aが2番貨物倉の船首側内底板の昇降口から2番貨物倉に入ったため、運転手Aが、本件ハッチカバーと船首側隔壁との間を通っていたとき、本件ハッチカバーが貨物に押されて船首方向へ移動し、本件ハッチカバーと船首側隔壁との間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。
 本件ハッチカバーが水平方向への移動を防止できない状態であったのは、本船が、本件ハッチカバーを2番貨物倉の船首側内底板に積み重ねて置いた際、ハッチカバー操作マニュアルに定められた固縛を行っていなかったことによるものと考えられる。
 運転手Aが、2番貨物倉の船首側内底板の昇降口から2番貨物倉に入ったのは、指定された通行経路の使用が徹底されていなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(作業員)
勧告・意見 安全勧告
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。