報告書番号 | AI2006-2-3 |
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発生年月日 | 2005年07月12日 |
発生場所 | 入間飛行場の南東約10nm付近上空 |
航空機種類 | |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
AIRPROX/TCAS ALERT/LOSS OF SEPARATION/NEAR MIDAIR COLLISIONS/MIDAIR COLLISIONS |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
EN ROUTE |
人の死傷 | |
航空機区分 | 大型機 小型機 |
型式 | 川崎式C-1型、パイパー式PA-46-350P型 |
登録記号 | 78-1025_JA4060 |
運航者 | 航空自衛隊、個人 |
事故等種類 | その他 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2006年03月31日 |
概要 | 同機は、平成17年7月12日(火)、PAR進入(精測レーダー進入)の訓練のため、入間飛行場を離陸し、航空自衛隊入間着陸誘導管制所の管制を受けてPAR進入を行っていた。一方、相手機である個人所属パイパー式PA-46-350P型(通称:マリブ・ミラージュ)JA4060は、試験飛行のため調布飛行場を離陸し大宮方面へ向けて上昇していた。両機は、15時33分ごろ、入間飛行場の南東約10nm付近(調布飛行場の北東約3nm付近)上空、高度約3,000ft(約900m)において互いに接近した。78-1025は、相手機を視認して降下により回避操作を行ったが、JA4060は相手機を視認しておらず、回避操作を行わなかった。 78-1025には機長のほか2名の計3名が、JA4060には機長のほか5名の計6名が搭乗していたが、両機とも負傷者及び機体の損壊は発生しなかった。 |
原因 | 本重大インシデントは、A機及びB機が互いに相手機を視認できない気象状態において飛行中、両機が接近したことによるものと推定される。 なお、本重大インシデントには、次のことが関与したものと推定される。 (1) A機が、入間飛行場のPAR進入を実施しようとしてダウンウィンド・レグからベース・レグへ雲中又は雲頂をかすめて旋回中、入間GCAは、A機に接近して飛行するトラフィック(B機)をレーダー画面上で突発的に捕捉して確認したが、コースト状態によりこのトラフィック情報の内容が進行方向及び高度について明確に把握できないような不十分なものであったため、A機に対する回避指示を的確に行うことができなかったこと (2) 調布空港事務所と入間基地との間の協定の内容が不十分であったため、入間飛行場においてPAR進入を実施のA機が調布管制圏を高度2,500ftで通過しようとする場合、A機に係る飛行情報が入間タワーから調布タワーへ通報されることとなっていなかったことから、調布タワーは、A機に係る飛行情報を、調布飛行場から離陸し、北方向へ向けて飛行するB機に対してトラフィック情報として提供するとともに、注意を促すことができなかったこと。また、入間GCAにおいても、レーダー誘導機と競合することとなるB機のような調布飛行場を離陸して北へ向かう航空機に係る飛行情報の通報を調布タワーから受けることとなっていないことから、入間GCAは、トラフィック(B機)情報をA機に対して的確に提供することができなかったこと (3) 調布空港事務所は、調布管制圏を出入圏する航空機に対して、入間飛行場のレーダー・パターン及びTACAN RWY35の計器進入方式が存在することについての注意喚起を行っていなかったこと。また、調布管制圏を出入圏の際の推奨飛行高度について、航空情報による公示がなされず、運航者等へ十分周知されていなかったこと (4) 両機の最接近時ごろ、B機が雲まで十分な距離を取れなかったこと |
死傷者数 | |
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情報提供 | |
動画(WMV) |