1 2 3 4 5 6 7 8 ページへ
マイアニュースレター一覧へ戻る

A丸 : 貨物船 744トン 乗組員5人 空倉 大阪港堺泉北区→関門港小倉区
  一等航海士(船橋当直):42歳 四級海技士(航海)免許 海上経験24年
B丸引船列 : 引船 97.04トン 乗組員4人 台船(60メートル) 引船列全長150メートル 関門港門司区→呉港
  一等航海士(船橋当直):56歳 四級海技士(航海)免許 海上経験30年
発生日時場所 : 平成14年6月26日01時20分 伊予灘北部
気象海象  : 曇 北西風 風力3 視界良好 下げ潮中央期

海難の概要(本海難の裁決書)(日本財団のホームページへリンクします)
 A丸は,B丸の3個のマスト灯を1個の明かりとして視認し小型船と思ったが,点検簿の記入に気をとられ,B丸の動静監視を十分に行わなかった。一方,B丸は,A丸が掲げるマスト灯と両舷灯を視認し,ほとんど真向かいに行き会い衝突のおそれがある態勢で接近することを認めたが,同じ針路で進行し,B丸は衝突を免れたものの,台船がA丸と衝突した。


 平成18年に裁決のあった衝突海難で,「相手船が避けてくれると思い」,その後,「見ていなかった」,「何もしなかった」など,相手船が至近に迫り危険を感じたときには,どうすることもできず衝突に至ったものが22隻ありました。
 B丸引船列も,自船の運動性能などを考え相手船が避けてくれると思っていましたが,相手船が見張りを行っていない可能性もあり,いつも避けてくれるとは限りません。行き会い衝突のおそれが生じた場合,相手船の避航動作のみに期待せず,相手船の左舷側を無難に通過できる段階で,両船ともに早めに針路を右に転じましょう。

前のページへ 次のページへ

海難審判庁ホームページのトップへ戻る