1 2 3 4 5 6 7 8 ページへ
マ イアニュースレター一覧へ戻る

D丸 : 貨物船 199トン 乗組員3人 棒鋼699トン 神戸港→京浜港横浜区
  船長:30歳 三級海技士(航海)免許  
  機関長(船橋当直):56歳 五級海技士(機関)免許 海上経験32年 
T丸引船列 : 引船 84トン 乗組員3人 台船(60メートル) 引船列全長約325メートル 京浜港横浜区→広島県千年港
  船長:52歳 二級海技士(航海)免許 海上経験33年
発生日時場所 : 平成17年4月1日01時00分 遠州灘
気象海象  : 晴 西北西風 風力4 視界良好

海難の概要 (本海難の裁決書)
 D丸は,機関長が単独で船橋当直中,西行するT丸の表示する白,白,白,紅,緑5灯及びマスト頂部に黄色回転灯を初認したが,漁船と思い込んで,その 後,わずかな方位変化で前路を左方に横切る態勢のT丸の動向だけに気をとられ,後続する台船に気付かないまま進行し,えい航索に衝突した。
 何のための灯火?
 夜間,相手船の種類,船位を識別するとき,灯火の組合せ,その見え具合が判断の基礎となります。
 しかし,この事例のように,相手船の灯火を一見しただけで,黄色回転灯を点けているのは漁船と思い込み,引船に表示されていたマスト灯をしっかりと認識 しないまま,衝突に至るケースがあります。
 航行中のえい航船の灯火を正しく理解し,えい航物件にも注意を払いましょう。

前のページへ 次のページへ

海難審判庁ホームページのトップへ戻る