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H丸 : 貨物船 498トン 乗組員5人 山砂1,000? 今治港→大阪港
  船長(自室で休息中):50歳 五級海技士(航海)免許 海上経験35年
  一等航海士(単独当直):63歳 五級海技士(航海)免許 海上経験48年
T丸引船列 : 引船 35.4トン 乗組員2人 台船(40メートル,船殻用ブロック2個積載) 
         引船列全長119メートル 広島県土生港→香川県丸亀港
  船長:72歳 三級海技士(航海)免許
発生日時場所: 平成15年3月25日20時20分 備後灘東部
気象海象: 晴 北東風 風力2 視界良好
死傷者: T丸が沈没し,船長及び甲板員が行方不明となり遺体で発見

海難の概要(本海難の裁決書
 H丸は,一等航海士が単独で当直にあたり,操舵スタンド及びレーダーの後方に置いたいすに座って備後灘推薦航路線に沿って航行中,自船が追い越す態勢で接近するT丸引船列に気付かず進行し,また,T丸引船列は,三原瀬戸東口から備讃瀬戸に向け航行中に衝突した。

H丸船橋でイスに座った
眼高から左舷船首を見る

推薦航路線を交差する船はたくさんいます!
推薦航路線に沿って航行中であっても,他の水路からの合流船や,短距離を航行する引船列,押船列,漁船など,航路線を交差する船舶はたくさんいます。
目で見るだけの見張りは不十分です。視覚のほか,聴覚やその他のあらゆる手段(レーダー,双眼鏡,AIS,VHF等)を活用した見張りが求められます。
灯火の判別の難しい引船列も,レーダーや双眼鏡を活用して十分な確認を!


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