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E丸:貨物船 199トン 乗組員4人 空船 北海道稚内港に停泊中 船長:55歳 四級海技士(航海)免許 海上経験36年 機関長:53歳 海上経験37年 甲板員:44歳 海上経験28年 発生日時場所:平成16年4月14日16時10分 北海道稚内港 気象海象:晴 南西風 風力3 上げ潮末期 死傷者:機関長(左前腕圧挫傷等全治3週間),陸上職員(顔面多発骨折等全治2ヶ月) |
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海難の概要 (本海難の裁決書) 停泊中のE丸甲板上で,クレーン機械室旋回域に立ち入って木箱の陸揚げ作業中の乗組員(機関長)と陸上職員が,旋回したクレーン機械室後部とダビットの間に挟まれて負傷した。クレーン運転者(甲板員)は,クレーン機械室旋回域内で作業をしていた2人に気付いていなかった。 |
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16:00 E丸は,木箱に収納した硝安油剤爆薬及び電気雷管等を利尻島で荷揚げした後,空となった木箱のみを積み,稚内港に左舷付けで着岸した。 爆薬用木箱と電気雷管用木箱は,稚内港で陸揚げすることになっていた。 |
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船長(安全担当者)は,乗組員が各自の仕事分担を承知しているので,木箱陸揚げ作業手順について,安全指導を十分に行っていなかった。 | |
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着岸後,クレーンを使用して船倉ハッチカバー上の爆薬用木箱の陸揚げを終えたのち,甲板員は,船倉内にあるバケットを吊り上げるため,船倉左舷側前部のハッチカバー開閉装置付近にいた機関長に合図してハッチカバーを開けさせた。 | |
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機関長は,電気雷管用木箱を陸揚げすることを思い立ち,クレーン運転席にいる甲板員に連絡しないで左舷船首部のクレーン機械室の旋回域に立ち入り,陸揚げ準備をしていたところ,この様子を見ていた陸上職員が手伝うために乗船してきたので,2人で木箱を持ち上げることとした。 | |
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甲板員は,倉底に横倒しにしたバケットを少し吊り上げたとき,ワイヤがバケット頂部で絡まっていたので,絡みを解きながら吊り上げることに気を取られ,周囲の確認を行わず,クレーン旋回域で木箱を持ち上げている2人に気付かないままバケットを吊り上げ,左旋回を開始したところ,機関長と陸上職員が,クレーン機械室後部とダビットの間に挟まれ負傷した。 | ※ 当時,船長は船橋で航海日誌の整理をしていた。 |
安全に対する意識の低下が事故を招きます! この事故から得られた教訓 ● 作業前には,必ず作業分担・手順の打ち合わせを行う。 ● クレーン旋回域を表す標識を甲板上に表示し,クレーン運転中は,旋回域に立ち入らない。 ● クレーン運転者は,操作前に必ず周囲の確認を行う。 |
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