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I 丸:貨物船 199トン 登録長42m 乗組員3人 水酸化マグネシウム340m³ 山口県宇部港→兵庫県姫路港
船長:64歳 三級海技士(航海)免許 海上経験48年 船長歴25年
O号:貨物船(フィリピン共和国籍) 7,416トン 全長108m 乗組員18人(国籍 フィリピン共和国)
合板材4,168トン 関門港小倉区→香川県高松港(水先人なし)
船長:国籍 フィリピン共和国 46歳
発生日時場所:平成11年12月15日01時00分 来島海峡中水道
気象海象:晴 無風 上げ潮末期 南流3ノット
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海難の概要
I丸は,O号の灯火を視認して大型船であることを知り,レーダーで,O号の速力が速く,自船を追い越す態勢であることを認めたが,動静監視を行わずに中水道を南下中,一方,O号は,I丸の船尾灯を視認して小型船であることを知り,レーダーで,I丸の速力が遅く,追い越す態勢であることを認めたが,動静監視を行わずに中水道を南下中,衝突した。
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前方の見張りと操船で精一杯! |
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海上交通安全法第6条
追越し船で汽笛を備えているものは,航路において他の船舶を追い越そうとするときは,汽笛信号を行わなければならないことになっています。 |
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来島海峡では,深夜に通航船のラッシュ時間帯を迎え,多くの船舶が狭い中水道と西水道を航行しています。両水道では,船舶のふくそうに加え,航路が屈曲していて何度か転針することになりますので,どうしても操船者は,前方の見張りと操船に気を取られ,後方への注意が疎かになって,追越し船に気付いていないことも少なくありません。
追越し船は,追越し信号を行って追い越す意思を明確に伝えましょう。また,夜間は発光信号も有効です。
一方で,追い越しを中止してほしいときには,汽笛
で短音を5回以上吹鳴して警告信号を行いましょう。 |
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