JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2009-10
発生年月日 2008年04月18日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 貨物船COSMIC CHALLENGER衝突(ケーソン)
発生場所 神奈川県横浜市 京浜港横浜第5区 日産本牧ふとう灯台から真方位153.5°1,300m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2009年10月30日
概要  貨物船COSMIC CHALLENGER(コスミックチャレンジャー)は、船長ほか22人が乗り組み、京浜港横浜第5区で錨泊中、強風により走錨し、平成20年4月18日08時30分ごろ、南本牧ふ頭外周護岸整備用の仮置きケーソン及び同護岸に衝突した。
 同船には、右舷船尾部の外板に破口を伴う凹損及び球状船首部に凹損が生じ、また、同ケーソンには破損が、同護岸には擦過痕がそれぞれ生じたが、死傷者はいなかった。
原因  本事故は、本船が、京浜港横浜第5区のY2錨地において、単錨泊中、錨鎖の伸出量が適切でなかったため、強風により走錨し、主機が始動しないまま、ケーソン及び本件護岸に衝突したことにより発生したものと考えられる。
 錨鎖の伸出量が適切でなかったのは、船長が、錨泊マニュアルに記載されている錨鎖の伸出量を遵守していなかったことによるものと考えられる。
 船長が、錨鎖の伸出量を遵守しなかったのは、適切に安全管理システムを認識していなかったことによる可能性があると考えられる。
 主機が始動しなかったのは、ストップシリンダの内面に腐食が生じて固着した状態になっていたことによるものと考えられる。
 機関長が、スタンバイエンジンの発令前に主機の試運転を行っていれば、主機が始動しないことに気付き、双錨泊とする又はストップシリンダを開放修理する措置がとられ、本事故の発生を回避できた可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。