第1節 海難調査の国際協力体制の強化 | |
1 国際海事機関(IMO)への対応 | |
FSI11に参加し、「海難統計及び調査」について審議 | |
IMO(International Maritime Organization)は、海事問題を取り扱う国際連合の専門機関の一つで、主として海上における人命の安全、航行の能率、海洋汚染の防止等に関する技術的・法律的な問題について、政府間の協力の促進、最も有効な措置の採用、条約の作成等を行っている機関です。 このうち「海難調査」に関しては、主に旗国小委員会(Sub-Committee on Flag State Implementation: FSI)において検討されています。同小委員会は、海上の安全及び海洋汚染防止のために旗国が実施すべき事項について検討するため、海上安全委員会(MSC)及び海洋環境保護委員会(MEPC)の下に設置され、平成5年以降、ほぼ毎年1回のペースで開催されています。 第11回旗国小委員会(FSI11)は、平成15年4月7日から11日までの5日間、英国のロンドンで開催され、当庁は、我が国代表団の一員として参加し、担当である議題「海難統計及び調査」について、以下の事項の検討に参画しました。 (1) 海難分析過程における総合的安全評価(FSA)の使用に関する検討 (2) SOLAS規則I/21参照文書削減のための検討 (3) FP47/WP.4付属書及び火災海難記録に関するFP46結果に対する検討 (4) 危険物に関係したインシデント報告の提供に関するMSC76の決定に関する検討 (5) IMO海難データベースへの電子入力化の検討 (6) 海難分析集及び学んだ教訓の評価と海員への周知 |
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[ FSI会議場(IMO本部) ](英国・ロンドン) |
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