報告書番号 | MA2009-1 |
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発生年月日 | 2008年07月20日 |
事故等種類 | 衝突(単) |
事故等名 | 貨物船第八愛廣丸衝突(灯標) |
発生場所 | 阪神港堺泉北区 大阪灯台から真方位222°2.95海里 |
管轄部署 | 神戸事務所 |
人の死傷 | |
船舶種類 | 貨物船 |
総トン数 | 200~500t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2009年01月30日 |
概要 | 貨物船第八愛廣(あいこう)丸は、船長ほか4人が乗り組み、阪神港大阪区を広島県呉港に向け出港したが、平成20年7月20日10時30分ごろ、阪神港堺泉北(さかいせんぼく)区の大阪灯標に衝突した。 同船には、船首部ハンドレールに曲損が、船首部外板に擦過傷が生じたが、乗組員に死傷者はなかった。 大阪灯標には、灯器部分の脱落と、水面上の柱体に凹損及び亀裂などの損傷が生じた。 |
原因 | 本事故は、本船が阪神港大阪区において、掘り下げ済み水路を南西進して同港神戸区の方へ転進する際、単独で操船に当たっていた船長が、大阪灯標に向首したことに気付かないまま進行したため、同灯標に衝突したことによるものと考えられる。 船長が、大阪灯標に向首したことに気付かなかったのは、北上貨物船の船尾の通過に合わせて小舵角の右転を続けることに気を取られ、本船が普段よりも南に位置していることに気付かなかったこと、及び自動操舵に切り替えて予定針路に設定した際、針路が定まるまで周囲の状況を確認するなど、適切な見張りを行わなかったことによる可能性が考えられる。 船長が、適切な見張りを行わなかったのは、大阪灯標が船首からわずかに左に見える状態になったとき、自動操舵で予定針路の263°に定めたことから、同灯標が意識から外れて船首方をよく見ないまま、単独で見張りを行っていたにもかかわらず、左舷船尾を同航するタンカーが気になり、左舷後部の海図台に行き、同船の動向を確かめたあと、海図を交換する作業を行っていたことによる可能性が考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。