|
錨地での風速が40〜60m/sに達したものも少なくなく,暴風によって多くの船舶が走錨していますが,一方で,風速30m/s未満でも走錨しているものが見受けられます。そこで,どの位の風速及び波高で走錨が始まっているかを見てみることにしましょう。 |
【 フェリー等 単錨泊 】 |
フェリー等の単錨泊では,3D+90より短く錨鎖を出していて走錨した3隻のうち,2隻は機関を使用しておらず,風速21m/s・波高1.5mと25m/s・3mで走錨していました。また,4D+145より長く錨鎖を出していて走錨した3隻は,25m/s・2.5mと20m/s・3mでいずれも機関を使用していました。 |
 |
 |
【 内航船 単錨泊 】 |
内航船の単錨泊では,3D+90より短く錨鎖を出していた2隻は,いずれも風速25m/sで走錨しましたが,風速28m/s・波高2.5m・機関不使用で走錨していないものもありました。また,4D+145より長い9節を出していた1隻(機関使用)は,大阪湾で風速26m/s・波高5mで走錨していますが,ほぼ同型船が同じ台風・錨地において錨鎖10節・機関使用で走錨していないものもあり,走錨の有無が紙一重の差であったことを物語っています。 |
 |