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  S丸:砂利運搬船(クレーン設備あり) 692トン  全長81.0メートル 乗組員5人 砂400立方メートル
                  喫水 船首3.0メートル 船尾4.2メートル
            長崎県田平港→長崎県臼浦港
  船長:38歳 四級海技士(航海)免許 海上経験19年
  二等機関士(クレーン士):55歳 海上経験39年 クレーン操作経験29年
発生日時場所:平成19年7月19日08時47分 平戸瀬戸
気象海象  :曇 南西風 風力2 視界良好 上げ潮中央期 潮位1.8メートル 約2ノットの北流
損傷及び結果:クレーンのジブ等曲損
送電線の最下層2本が切断等,平戸市周辺の約3万戸に停電(全面復旧まで約13時間)
平戸大橋が全面通行止め(13時に解除),橋梁下部損傷
 平戸大橋
長崎県平戸市田平町と同県平戸島間の平戸瀬戸最狭部に架けられた赤色塗装の吊り橋で,橋塔間長さが465.4m,橋桁高さが略最高高潮面上30.0mとなっており,海図W193に高さが約30mと記載されていた。

 
平戸瀬戸に架かる送電線
 吉井平戸線と呼称される送電線は,平戸大橋と平行に約60m北側に離れて架けられていた。
 送電線は,外径16oの鋼線を2本一組とした電線三組,及び最上部に2本の避雷線が上下それぞれ3.5mの等間隔で張られていた。
 
 海難の概要
S丸は,離岸前,クレーンの燃料タンクへの補給中に漏油したため,船長以外の乗組員4名がこれを拭き取る作業を行うなか,船長が単独で手動操舵により離岸して平戸瀬戸を南下中,送電線に接触し,さらに,平戸大橋の橋梁に接触した。
(本海難の裁決書)
 

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