K号:自動車運搬船(パナマ籍:水先人あり) 57,455トン 全長199.94m 22人乗組み  
    自動車1,137台 水島港検疫錨地 → 水島港西公共埠頭
A号:貨物船(パナマ籍:水先人なし) 4,749トン 全長96.3m 18人乗組み  
    鋼材5,116.84トン 水島港→シンガポール
発生日時場所:平成14年10月19日14時39分 水島航路北口
気象海象:曇 南東風 風力4 下げ潮の末期 弱い南東流
海難の概要 http://www.mlit.go.jp/maia/04saiketsu/15nen/hiroshima/hs1507/15hs016yaku.htm(本事件の裁決書)
検疫錨地から水島港内に向かうK号は,水島港港内航路から水島航路に向けて南下中のA号を認めた。
 そのころ,入航中のK号を認めたA号は,VHF無線電話でK号呼び出しK号に減速を要請するつもりで「スローダウン」と言った。一方,その言葉を聞いたK号は,A号が自ら減速することを伝えてきたと思った。そのため,両船は,互いに相手船が減速してくれるものと思い,そのままの速力で進行して衝突した。
 海上交通安全法の11航路は,全て海上交通センターのレーダーサービスエリアに含まれており, VHF無線電話によって,他船の動向や衝突回避のための情報のほか,視界の状況,漁船の操業情報など安全航行に欠かせない情報が提供されています。また,この事例のように,接近する船舶同士が直接VHFで交信し,相互に意思や動作を確認し合うケースも多くなっています。その際,行き違いのないよう,交信内容の確認は十分に行ってください。
 
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