(貨物船M号乗揚事件から)
発生日時 平成14年9月27日09時40分 鳴門海峡
気象等 晴、風ほとんどなく、下げ潮の初期、鳴門海峡最狭部付近には約11.5ノットの北流
損傷等 船底外板に凹損、推進器に損傷
 
海難の概要
 M号(3,597総トン ベリーズ船籍)は、船長ほか13人が乗り組み、空倉で、9月24日18時00分大韓民国仁川港を発し、瀬戸内海経由で和歌山下津港に向かった。
 船長は、越えて27日07時45分昇橋し、三等航海士を補佐、甲板長を操舵にそれぞれ就け、鳴門海峡を通峡することとし11.5ノットの速力で進行した。
08時33分大鳴門橋の手前700メートルに達したとき、折からの逆潮流の影響を受け、速力が6.5ノットまで低下した。
 その後、同橋直下付近に及んで船体が停止状態に陥り、約1時間にわたり保針を続けたが、危険を感じて鳴門海峡通峡を断念し、明石海峡経由に変更するため、右舵一杯を令したところ、渦流やわい潮など複雑な潮流の影響を受け、舵効が得られず操船の自由を失い、危険を感じ左舵を令したが圧流されながら左転中、孫埼西岸の浅所に乗り揚げた。
 
海難原因
 鳴門海峡の強潮流に対する配慮が不十分で、強い逆流期に同海峡の最狭部に差し掛かり、操船の自由を失ったことによって発生したものである。
 
影響した要因 (SHELによる分析)
  

 

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