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ヨットレース中、風の影響による圧流(リーウェイ)で浅所に乗り揚げた事例 | |||||||||||
(ヨットA号乗揚事件から) | |||||||||||
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海難の概要 | |||||||||||
A号(7.32メートル)は、クルーザーヨットで、4人が乗り組み、広島県廿日市市を発し、広島湾及び安芸灘を周回するヨットレースに参加中、船尾右方から風を受けメインセール(メンスル、主帆)を左舷正横に開き、スピンネーカー(レース用ヨットの大三角帆)を展張して6.5ノットの速力で帆走した。 艇長は、船首方向をGPSに表示される自船の位置から転針地点に至る方位に一致させるように操船することばかりに気を奪われ、風の影響により左方に2度圧流され、左舷前方に拡延する浅所に向首していることに気づかず同浅所に乗り揚げた。 乗組員4人は海中に投げ出されたが自力で島に上陸して、のち救助された。 |
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海難原因 | |||||||||||
船位の確認が不十分であった。 | |||||||||||
影響した要因 | |||||||||||
・艇長は、予定針路線からの偏位を確認せず、船首方向を転針予定地点に向けていれば、同地点に達すると思っていた。 ・正面やや右に灯台の灯火と先航艇の船尾灯が見えていたので、障害物はないと思っていた。 |
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○ GPSにあらかじめ、海図で確認した障害物の位置を入力し、刻々と変化する自船の位置との関係を十分に留意しましょう。 ○ リーウェイを十分考慮しましょう。 ・GPSに目的地までの予定針路線を表示させ、航跡との比較でリーウェイの量(度数)を求めましょう。 ・30分毎、1時間毎など決めた時間間隔で、GPSで求めた船位を海図やヨット・モーターボート・小型船用参考図に記入することで、より正確なリーウェイを求めることができます。 ○ センターボードを含めた自艇の喫水を考慮しましょう。 |
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