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霧中で相手船の動きを知るためには,レーダーに頼らざるを得ない。
そのため,普段からレーダーの操作に慣れておくとともに,レーダープロッティングなど映像の系統的な観察により,相手船の針路や速力,最接近時間(TCPA)や最接近距離(CPA)を推測できるようにしておくことが大切である。
そこで,レーダー映像から相手船の動静を判断する上での基本的なことを確認してみることにし,自船(S丸)と相手船(H丸)が接近する事例から,実際の両船の針路とレーダー映像の動き(移動方向)を比較してみる。
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相手船との距離が2海里で30度右転しても,減速した影響で CPAが0.34海里(630m)と短くなって十分なCPAが確保できない。その代わり,減速したことにより,相手船の動静を判断したり,適切な避航動作をとるための時間が少し長くなる。 |
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