平成27年1月27日(火)14:00~14:13
国土交通省会見室
後藤昇弘委員長
運輸安全委員会委員長の後藤でございます。
ただいまより、1月の月例記者会見を始めさせていただきます。
本日は、お手元の資料にありますように、3モードにおける事故等調査の進捗状況一覧と、運輸安全委員会ダイジェストの発行についてご報告させていただきます。
問: 先だってのボーイング787の高松事案の報告に関係して、FAAに出した安全勧告ですが、リアクションはありましたか。
答: 問い合わせをしているところですが、まだ回答をいただいておりません。基本的に90日以内ということですが、ちょっと延びているようですね。
問: 90日は超えているかと思いますが。
答: まだ来ておりません。
問: 少し待ってほしいとかもありませんか。
答: たぶん、NTSBも少し発表が遅れましたので、それと合わせていろいろとご検討中かなと推測はしておりますが、もうしばらく待っていただきたい。
問: 無視をされているということではなく、回答しようとして準備はしているということですか。
答: そう感じております。
問: 先週末、JR篠ノ井線で列車と軽トラックがぶつかって脱線するという事故が発生していますけれど、ほぼ同じ地点で12月にも車と列車がぶつかるような脱線事故が起きていますが、非常に場所が近いので、何かしらあるのではないかと思うのですが、現状でわかっていること、あるいは関連することがあれば教えてください。
答: 昨年12月に発生しましたJR東日本篠ノ井線桑ノ原信号場~稲荷山駅間におきまして、走行中の特急列車が線路内に停止していた乗用車と衝突し、列車が脱線する事故が発生しております。現在調査中であり、引き続き必要な調査・原因究明を行って参りたいと考えております。
また、先週末1月25日、同じくJR東日本篠ノ井線桑ノ原信号場~稲荷山駅間におきまして、走行中の普通列車が線路内に停止していた軽トラックと衝突し、列車が脱線する事故が発生しております。委員会として鉄道事故調査官2名を現地に派遣し、現場の状況、車両の状況等を調査するとともに、関係者からの聞き取り調査を実施しているところです。引き続き必要な調査を実施し、原因究明を行って参りたいと考えております。二つの事故は線路内に停止していた自動車に衝突したものということでございますけれども、現在調査中であり、引き続き現場の状況等の調査を実施し、原因究明を行って参りたいと考えております。
問: 27年度予算で、各省庁、国交省の各局、気象庁、海上保安庁も中身を公表しているのですが、運輸安全委員会の27年度予算はどうなっているのか、いつ公表されるのか、聞いたら教えていただけるのか、中身はどういうものなのでしょうか。
答: 従来他の部局と比べて極めて額が小さいので公表していないというだけで、聞いていただければご説明できると思います。
問: 新しい取り組みも考えているのでしょうか。分野分野においてでも。
答: 特に新しい項目が立つということはございません。積算の細かいところはありますが、対前年と比べても額的にも0.99くらいだったと思いますが、内容的にも同じようなものということでございます。
問: エアアジアの事故ですが、先日DFDRとかボイスレコーダーが回収されていましたけれども、引き上げられたボイスレコーダーなりDFDRの解析について、現地政府から日本の運輸安全委員会に協力を求められたり、また、こちらから申し出たりというようなことはあるのでしょうか。
答: 今のところ公式に運輸安全委員会に解析の依頼はありません。
一般的に、製造国の事故調査当局が解析に協力するのが通例ですので、今回はフランスのBEA(フランス航空事故調査局)ですし、アメリカ製ですとたいていNTSB(国家運輸安全委員会)が解析に協力するということになると思います。今回の件は、もちろん要請があれば何らかの協力をしますが、我々としては運航国でもなければ製造国でもないということです。