平成14年〜16年に裁決した油送船(原油,ガソリン・ナフサ等の石油精製品,液化ガスなどを輸送する船舶)が関連した海難は,145件(151隻)で全海難の6%に当 たり,そのうち衝突は,94件船舶同士の衝突:84件 岸壁・灯浮標等への衝突:10件)となっています。
また,油送船に衝突した相手船は,油送船が5隻,貨物船が38隻,漁船が30隻などで,このうち,外国船が18隻(油送船2隻・貨物船15隻・漁船1隻)にのぼっています。
 衝突地点と事故の態様からみると,金華山沖・伊豆半島沖では霧中での衝突,房総半島東方沖では漁船との横切り態勢での衝突,京浜港横浜区・川崎区では鶴見航路出入口付近での衝突,大分県姫島沖の周防灘では,瀬戸内海を東西に航行する船舶や豊後水道に出入りする船舶の行き会い・交差による衝突,関門航路の竹ノ子島沖では,六連島東方の関門航路を南下する船舶と関門航路から関門第2航路に向けて西行する船舶との衝突が,繰り返し発生していることから,これらの海域を航行するときには,特に注意が必要となります。

 
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