報告書番号 | RA2019-1-2 |
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発生年月日 | 2017年10月22日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 南海本線 樽井駅~尾崎駅間(複線)[大阪府阪南市] |
事業者区分 | 大手民鉄 |
事業者名 | 南海電気鉄道株式会社 (法人番号 6120001077499) |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | 負傷 |
都道府県 | 大阪府 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2019年01月31日 |
概要 | 南海電気鉄道株式会社の南海本線難波駅発和歌山市駅行き4両編成の下り普通第6867列車は、平成29年10月22日、樽井駅を定刻(16時38分)に出発した。列車の運転士は、男里川橋梁上を速度約70km/hで惰行運転中、約50m先の線路が沈み込んでいることを認めたため、直ちにブレーキを使用したが、列車は当該箇所を通過し、約250m走行して停止した。 その後の調査の結果、列車は、男里川橋梁上で3両目の後台車第2軸が右側に脱線し、その後復線していたことが判明した。 また、男里川橋梁は、下り線第5橋脚が沈下及び傾斜し、軌道が沈下及び湾曲していた。 列車には、乗客約250名及び乗務員2名(運転士及び車掌)が乗車しており、そのうち、乗客5名が負傷した。 なお、本事故発生当日、平成29年台風第21号が日本の南を北上しており、本州南岸にかかる前線の活動が活発になったため、事故現場を含む大阪府南部の広い地域で降雨が続いていた。 |
原因 | 本事故は、橋脚が沈下及び傾斜して大きな変形が生じた橋りょう上の軌道を列車が走行したため、3両目後台車第2軸が線路右側に脱線したことにより発生し、その後、脱線した状態で通過した踏切内で復線したものと推定される。 橋脚が沈下及び傾斜したことについては、みお筋が変化して河水が集中したことによる橋脚周辺の河床低下や、洗掘防護工である根固め工の損傷等、本事故発生以前から本件橋脚の洗掘に対する防護機能が低下していたところに、本事故発生当時の増水した河水により、橋脚周辺の地盤が広い範囲で洗掘されたことによるものと考えられる。 洗掘に対する防護機能が低下していたことについては、橋りょうの検査において、本件橋脚の根固め工の変状を認識しながらも、変状に対する評価を十分に行っていなかったため、根固め工の補修、補強等の措置が講じられなかったことが関与したものと考えられる。 |
死傷者数 | 負傷:5名(乗客) |
勧告・意見(建議) | 意見 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |