報告書番号 | RA2015-9-3 |
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発生年月日 | 2014年06月22日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 江差線 泉沢駅~札苅駅間(単線)[北海道上磯郡木古内町] |
事業者区分 | 貨物鉄道 |
事業者名 | 日本貨物鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 北海道 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2015年12月17日 |
概要 | 日本貨物鉄道株式会社の札幌貨物ターミナル駅発宇都宮貨物ターミナル駅行き21両編成の高速貨第7066列車は、平成26年6月22日(日)、五稜郭駅を定刻(3時38分)に出発した。 列車は、札苅駅構内を約69km/hで走行中、突然ブレーキ管の圧力が低下するとともに自動的に非常ブレーキが動作し、停止した。 停止後、運転士が列車を確認したところ、列車の20両目(車両は機関車を含めて前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の後台車全2軸が右に脱線していた。さらに、21両目は20両目と分離し、20両目から約17m後方に停止していた。 列車には運転士1名が乗務していたが、負傷はなかった。 |
原因 | 本事故は、列車が半径350mの左曲線を走行した際、コキ107形式の貨車の車体に顕著なロール振動が励起されて外軌側(右)車輪の輪重が小さくなり、さらに外軌側(右)車輪の横圧が増加し、脱線係数が増加して外軌側(右)車輪がレールに乗り上がったことにより右に脱線した可能性があるものと考えられる。 車体に顕著なロール振動が励起されたことについては、乗り上がり開始地点の手前の軌道に整備の対象となる大きな複合変位が存在していたためと考えられる。 外軌側(右)車輪の横圧が増加したことについては、曲線半径を小さくする側の比較的大きな通り変位が存在したことが影響した可能性があると考えられる。 また、整備の対象となる大きな複合変位が存在したことについては、高速軌道検測車により計測された整備の対象となる複数種別の複合変位の存在を担当の現業機関で認識できなかったためであり、それには現業機関に計測結果を伝達して補修の要否を決める方法が不適切であったこと、現業機関での複合変位に関する知識が不足していたことが関与した可能性があると考えられる。 積荷の偏りが実際に脱線の発生に関与したかどうかを明らかにすることはできなかったが、事故直前の積載状態によっては、脱線を助長する要因となった可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | 本事故に関連して国土交通大臣に提出した意見(貨物列車走行の安全性向上に関する意見について) |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |