報告書番号 | RA2015-9-1 |
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発生年月日 | 2013年08月17日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 函館線 八雲駅~山越駅間(複線)[北海道二海郡八雲町] |
事業者区分 | 貨物鉄道 |
事業者名 | 日本貨物鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 北海道 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2015年12月17日 |
概要 | 日本貨物鉄道株式会社の札幌貨物ターミナル駅発福岡貨物ターミナル駅行き21両編成の上り高速貨第3098列車は、平成25年8月16日(金)、東室蘭操車場を定刻(23時33分30秒)に出発した。 八雲駅を通過後、列車の運転士は、速度約40km/hで惰行運転中、前方約100mの線路上に木等の支障物を認め、非常ブレーキを扱った。その直後、木と衝突して沈み込むような衝動を感じ、下から突き上げるような鈍い音を聞いた。 その後の調査の結果、1両目の機関車(車両は機関車を含めて前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の中間台車全2軸並びに3両目及び4両目の貨車のそれぞれの前台車第2軸が脱線し、5両目の貨車の前台車第2軸がレールから浮き上がって停止していた。また、4両目及び5両目の下の道床が流出していた。 列車には運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、熱田川から氾濫した大量の水等により道床が流出して軌道が変形し、線路が宙づり状態となった箇所を本件貨物列車が走行した際、さらに軌道が大きく変形したため、1両目の機関車の中間台車全2軸、及び3両目から5両目の貨車のそれぞれの前台車第2軸が脱線したことにより発生した可能性があると考えられる。 熱田川が氾濫したことについては、観測史上上位に挙がるような量の降雨などの影響により、熱田川流域の地表が飽和状態となっていたことで、降雨が直接流れ込んだことにより、熱田川の水量は道路下の函渠及び鉄道下の函渠が流下できる流量を上回り、道路下の函渠入口付近から水が溢れたことによる可能性があるためと考えられる。 道床が流出し線路が宙づり状態となったことについては、流量の増加した水が流路から溢れて下り線側に設置していた止水のためのコンクリートブロックや土嚢を押し流して、水等が軌道上に流入したことが、道床の形状を保持する耐力を低下させ、道床流出につながった可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |