報告書番号 | 2003-4B-1 |
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発生年月日 | 2002年02月22日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 鹿児島線 海老津駅~教育大前駅間[福岡県宗像市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 九州旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車衝突事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | 負傷 |
都道府県 | 福岡県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2003年08月29日 |
概要 | 九州旅客鉄道株式会社(以下「同社」という。)の鹿児島線門司港駅発荒木駅行き5両編成の快速電第4379M列車(以下「本件列車」という。)の運転士は、平成14年2月22日(金)、海老津駅~教育大前駅間を走行中、下り第4閉そく信号機の停止信号現示により、当該信号機の手前に停止した後、無閉そく運転 を開始した。その後、当該閉そく区間を速度約15km/hで走行中、21時30分ごろ、下り第3閉そく信号機の中継信号機 (以下「中継信号機」という。)が進行中継信号を現示していることを認め、加速したところ、前方に停止していた門司港駅発荒尾駅行き7両編成の普通電第2367M列車(以下「先行列車」という。)を発見し、非常ブレーキの操作を行ったが、間に合わず先行列車に衝突した。 本件列車及び先行列車には、合わせて約300名の乗客及び4名の乗務員が乗車していたが、これらのうち、乗客131名及び乗務員3名が負傷した。 本件列車及び先行列車のほとんどの車両について、車両の両端部及びその付近の座席等が損傷したほか、本件列車の3両目(車両は前から数え、前後左右は進行方向を基準とする。以下同じ。)の座席の背もたれの一部が焼損した。 |
原因 | 本事故は、本件列車の運転士が、無閉そく運転中であるにもかかわらず、中継信号機の進行中継信号現示を自らの列車の進路が確保されたことによるものと勘違いして、それを喚呼するとともに、力行運転を開始して加速したため、その後、前方に停止していた先行列車を発見し、非常ブレーキの操作を行ったが、その際の速度が前途の見通しの範囲内に停止することができる速度を超えていたことから、先行列車に衝突したことによるものと推定される。 なお、進路の確保についての勘違いをしたことについては、自らの意識を持続させるためのATSのチャイム音を消したことが関与した可能性が考えられる。 また、中継信号機の進行中継信号現示に対して喚呼を行ったことについては、中継信号機を喚呼するという通常時の取扱いが基本動作として身に付いていたことから、通常時と異なる運転取扱いを行うべき無閉そく運転中においてもこれを行ってしまったことが関与した可能性が考えられる。 |
死傷者数 | 負傷:134名(乗客131名及び乗務員3名(先行列車運転士、先行列車車掌及び本件列車車掌)) |
勧告・意見(建議) | 建議 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |