報告書番号 | AI2008-3-1 |
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発生年月日 | 2006年07月05日 |
発生場所 | 和歌山県串本VORTACの南東約60nm付近海上上空 |
航空機種類 | 飛行機 |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
SYSTEM/COMPONENT FAILURE OR MALFUNCTION (NON-POWERPLANT) |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
EN ROUTE |
人の死傷 | |
航空機区分 | 大型機 |
型式 | ボーイング式737-500型 |
登録記号 | JA8419 |
運航者 | エアーニッポン株式会社 |
事故等種類 | |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2008年06月27日 |
概要 | 本件は、航空法施行規則第166条の4第10号(当時。平成18年10月1日以降、施行規則改正に伴い11号)に規定された「航空機内の気圧の異常な低下」に該当し、航空重大インシデントとして取り扱われることとなったものである。 エアーニッポン株式会社所属ボーイング式737-500型JA8419は、平成18年7月5日(水)、全日空の定期2142便として、7時24分に福岡空港を離陸した。 同機は、成田国際空港に向け飛行中、8時10分ごろ、串本VORTACの南東約60nmの海上上空で、高度約37,000ftにおいて、客室与圧の低下を示す警報表示があり、客室内酸素マスクが自動展開した。同機は緊急降下し、9時9分中部国際空港に着陸した。 同機には、機長ほか乗務員4名、乗客41名の計46名が搭乗していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本重大インシデントは、同機がFL370を飛行中乱気流に遭遇し、対気速度超過を避けるためエンジン出力を急に低下させたことにより、ブリード・エアの供給源が切り替わり、より高温のブリード・エアがプリクーラーに流入したが、ブリード・エアが十分に冷却されず、オーバーヒート・スイッチが作動したため、両系統のブリード・バルブがクローズとなり、航空機内の与圧に必要な空気が供給されず気圧の異常な低下となったことによるものと推定される。 オーバーヒート・スイッチが作動したことについては、プリクーラー・コントロール・バルブが汚染物等の付着から作動が緩慢になったことによるものと推定される。 また、ブリード関連装備品のバルブ等への汚染物等の付着については、エンジンのガスパス・クリーニングのためのウォーター・ウォッシング後、関連装備品へ多量に浸入した洗浄剤等に対する水抜きが完全でなかったことによるものと推定される。 |
死傷者数 | |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(WMV) |