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委員長記者会見要旨(令和7年5月27日

令和7年5月27日(火)14:00~14:08
国土交通省会見室
李家委員長

発言要旨

 運輸安全委員会委員長の李家でございます。
 ただいまより、5月の月例記者会見を始めさせていただきます。

1.事故等調査の進捗状況 

 はじめに、前月の定例会見から新たに調査対象になった事故又は重大インシデントは、航空及び鉄道モード合わせて2件です。

 航空モードは、4月29日に個人所属の小型飛行機が、飛行中に発動機が停止したため、島根県安来市(やすぎし)の中海(なかうみ)南側の岸辺に不時着し、機体を損傷した事故の1件です。

 鉄道モードは、5月21日に長野電鉄 長野線の須坂(すざか)駅と日野(ひの)駅の間において、走行中の列車が線路内の支障物と衝突し、乗客1名が亡くなられ、乗客複数名が負傷された事故の1件です。

 運輸安全委員会は、いずれの事案についても事故調査官を派遣し、調査を開始しています。今後、必要な調査を行い、収集した情報や資料の精査・分析を進め、原因を究明してまいります。

 事故等調査の進捗状況については、資料1をご覧ください。

2.安全啓発資料の公表 

 次に、安全啓発資料としまして、那覇事務所が作成したダイビング船の転覆事故防止に関するリーフレットについてご報告します。お手元の資料2をご覧ください。

 本リーフレットは、先月(4月)公表した調査報告書において、ダイビング船の転覆事故がありましたので、沖縄県を中心とした関係者に同種事故の再発防止を呼び掛けるために作成したものです。

 ポイントは、「航行中には船体側面のスカッパーという排水口を閉鎖すること」、「船内に海水がたまったときは速やかに排水すること」、「ダイビングスーツを着ていても、救命胴衣を着用すること」の3点です。

 資料2の(参考)としてお配りしている資料は、昨年9月に作成したダイビング船に関するリーフレットです。ダイビング船を運航される方々には、これも合わせて、事故防止に役立てていただきたいと思っています。

 本日私からは以上です。何かご質問があればお受けします。

3.質疑応答

(医療搬送ヘリ事故関連)

問: エス・ジー・シー佐賀航空の不時着水事故について、調査の進捗状況はいかがでしょうか。
答: この件につきましては、航空局へ情報提供をしております。その上で、現在、本事故の原因について調査中であります。現在調査中の事案ですので、他に申し上げられることはございません。

(JAL機/海保機衝突事故関連)

問: 昨年1月の羽田での航空機衝突事故について、調査の進捗状況はいかがでしょうか。
答: 本件につきましては、経過報告を公表していますが、現在、経過報告でお示しした方向に沿って調査・分析を進めております。詳しい内容につきましては、調査の内容に関わる話になりますので、お答えできません。
問: 今後のスピード感の様なことは言えませんでしょうか。
答: 今申し上げたように、経過報告でお示しした方向に沿って調査・分析を進めているところですので、現時点でお話しできることはございません。

(JR貨物脱線事故関連)

問: 新山口駅でのJR貨物の脱線事故から10ヶ月が経ち、報告書はまだのようですが、これまでの調査についてお話しいただけることはありますでしょうか。
答: お尋ねの事故につきましては、車軸折損のメカニズムに関する分析を行うため、専門委員2名を加えて調査を行っております。調査の内容についてはお答えできませんが、できるだけ早期に調査報告書を公表できるよう、調査・分析を進めてまいります。

(東北新幹線列車分離関連)

問: 新幹線の連結分離の事案について、これも世の中の関心が高いと思うのですが、これについてはいかがでしょうか。
答: お尋ねの事案につきましては、現在、情報収集やその整理・分析を進めているところです。調査の内容についてはお答えできませんけれども、できるだけ早期に調査報告書を公表できるよう努めてまいります。
問: 確認ですが、報告書がまとまる前でも、他の事業者に参考となる事象が発見された場合は、速やかに公表していただけるのですね。
答: はい。

(自動運転車の調査関連)

問: 先日、交通政策審議会の自動運転ワーキンググループが、自動運転車が重大な事故を起こしたときには運輸安全委員会の調査が想定されるといったニュアンスの報告書をまとめました。これについての見解、所感はいかがでしょうか。
答: お尋ねの件は、現在、国土交通省の物流・自動車局が中心となって検討されているものと承知しております。詳しくは事務局にお尋ねください。

資料

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