委員長記者会見要旨(令和7年3月25日)
令和7年3月25日(火)14:00~14:44
国土交通省会見室
武田委員長
発言要旨
運輸安全委員会委員長の武田でございます。
ただいまより、3月の月例記者会見を始めさせていただきます。
1.事故等調査の進捗状況
はじめに、前月の定例会見から新たに調査対象になった事故又は重大インシデントは、航空、鉄道及び船舶モード合わせて7件です。
航空モードは、3月2日に茨城県坂東市の場外離着陸場付近において、超軽量動力機が離陸直後に墜落した事故、3月23日に岐阜県郡上市(ぐじょうし)の場外離着陸場付近において、個人所属のヘリコプターが着陸時に横転した事故、3月8日にフジビジネスジェットの小型機が、静岡空港を離陸後、機内の気圧が低下し、緊急事態を宣言して引き返した重大インシデント、3月20日に大島空港において、個人所属の小型飛行機が着陸した際、機体の胴体下面が滑走路に接触した重大インシデントの4件です。
鉄道モードは、3月2日に福井県勝山市内のえちぜん鉄道 勝山永平寺(かつやまえいへいじ)線において、走行中の列車が落石と衝突し脱線した事故、3月6日に東北新幹線の上野駅と大宮駅の間において、走行中の列車が分離した重大インシデントの2件です。
船舶モードは、3月15日に三重県鳥羽市の小築海島(こづくみじま)沖において、遊漁船 第八大進丸が乗り揚げ、その後沈没した事故の1件です。
運輸安全委員会は、いずれの事案についても事故調査官を派遣し、調査を開始しています。今後、必要な調査を行い、収集した情報や資料の精査、分析を進め、原因を究明してまいります。
事故等調査の進捗状況については、資料1をご覧ください。
2.運輸安全委員会年報2025の発行
次に、本日お手元に配布しております「運輸安全委員会年報2025」を発行しましたので、概要をご報告いたします。
本年報では、航空、鉄道、船舶事故等の調査、事故防止に向けた情報発信、国際的な取組といった、昨年1年間における当委員会の様々な活動をまとめて紹介し、あわせて、資料編として事故等調査件数などの各種統計資料も掲載しております。
事故等のデータを調べられたり、安全への取組を進められたりするに当たって、是非ご活用いただければと思います。
3.委員の異動
最後に、委員の異動についてご報告いたします。
先月26日をもちまして、航空分野の常勤委員を務められた島村淳委員、同じく航空分野の非常勤委員を務められた中西美和委員が退任されました。
あわせて、2月27日付で新任の常勤委員として、こちらにおられます髙野 滋氏が任命され、また、非常勤委員として松井裕子氏が任命されました。
髙野委員には、航空事故等調査に不可欠な分野である航空機の運航、整備に関する豊富な経験と高度な識見を生かし、松井委員には、ヒューマンファクターに関する高度な識見を生かし、いずれもご活躍いただけるものと期待しています。
続きまして、私自身のことでございますが、私は平成31年の4月から6年間にわたり委員長の職務を務めてまいりましたが、来週の3月31日をもちまして退任となります。在任中は、皆様方には大変お世話になりました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。
また、船舶分野を担当しております非常勤委員の岡本満喜子委員も、私と同様に3月31日をもちまして退任されます。
これを受け、4月1日付として、新任の委員長には李家賢一氏、新任の非常勤委員には高橋明子氏が任命される予定であり、また、現職の早田久子委員及び津田宏果委員は、再任される予定ということで、国会のご同意が得られております。
本日私からは以上です。何かご質問があればお受けします。
4.質疑応答
(運輸安全委員会年報2025関連)
問: 運輸安全委員会年報が発行されたと伺いましたが、委員長が個人的にでも構いませんので、見どころやポイントがありましたらお願いします。
答: 冒頭の「この一年の主な活動」で、どういうことが大変であったかということが書かれている部分が重要であります。それから、これまでと少し違うのが、最後の方に「安全への架け橋」という部分がございまして、これは、調査官・事務官が行ってきた努力など、表に出にくいことが書いてあります。技術的にどういうことをしたのか、羽田の事故では外国の調査官も来ましたが、それにどのように対応したか、そういうことが書いてありますので、事務官・調査官が努力している姿がお分かりになるということです。
(委員の異動関連)
問: 先程ご発言がありましたが、今月一杯で退任されるということでお疲れ様でした。ありがとうございました。ご自身で任期を振り返って所感がありましたらお願いします。
答: 委員長には6年前の平成31年4月1日に就任いたしまして、在職時に扱った事案について振り返らせていただきます。
まず、航空モードでは、経過報告を出したばかりですが、令和6年1月2日に羽田空港で発生した衝突事故が大きなものでございます。個人的には、CFRP、カーボンのコンポジットでできている構造が本格的に使用された最新型のA350という機体が、初めて全焼・全損してしまった現場をこの目で見て、衝撃を受けました。私はこのCFRPの研究をずっと行っていたので、そういった意味も含めて衝撃を受けました。最終的な事故調査報告書作成に向け調査・分析中の案件ですが、原因究明のための信頼できる事実情報の積み重ねが何よりも重要であると思っておりまして、経過報告でもそれを見ていただきましたけれども、分析を重ねて事故原因の究明と再発防止策の策定に努力しています。
一方で、乗務員の日頃の訓練の成果もありまして、全焼したA350の乗員・乗客全員が無事に緊急脱出できましたが、一歩間違えば大きな被害があった危険性もあったと考えておりまして、原因究明・再発防止も重要ですが、被害の軽減の立場からの分析というものも検討が必要だと思っております。
航空モードでは、事故・重大インシデントは様々なものが発生しておりまして、例えば、小型機や超軽量動力機などの事故が多く、共通の事故要因や再発防止策を提示するとともに、小型機の場合は簡易型飛行記録装置というものを、使われていない場合も多いのですが、搭載を推奨する運輸安全委員会のダイジェストを令和5年に取りまとめました。それからもう一つは、乱気流による乗務員や乗客の負傷について、これはなかなか難しいのですが、事例を蓄積しまして、何とか定量的な分析を行えるように取り組んでいるところでございます。
次に、鉄道モードですが、2件の地震による脱線事故を挙げたいと思います。令和4年3月16日に発生した東北新幹線の脱線事故と、令和3年10月7日に発生した日暮里・舎人ライナーの脱線事故です。この2件は、両方とも高架の鉄道構造物の上を運行中に地震が発生し脱線をした事故です。幸い負傷者は少なく、地震の振動による高架の構造物の大きな揺れとその構造物上にある車両構造の揺れの軽減についての対策は取られておりますけれども、日本の技術を駆使した根本的な地震対策の構築が必要であると考えております。
また、委員長就任後間もない令和元年6月に発生した横浜シーサイドラインの新杉田駅での逆走事故と、その年の9月に発生した京浜急行の神奈川新町第1踏切でのトラックとの衝突脱線事故も、正確な事実情報の収集の重要性を改めて思い知らされた事故でした。
これらの鉄道事故では現場に行き、事故の現実を目の当たりにしましたのは、忘れ難い経験でございます。
鉄道モードで扱う事故・重大インシデントの多くは脱線事故と踏切事故、特に第4種踏切の事故ですが、その多くが地方鉄道で発生しています。脱線事故は、整備不良による軌間拡大があった場合が多く、資金力に乏しい地方鉄道における安全性の確保が課題であります。また、未だ日本に2千か所以上存在する第4種踏切については、個別の事故要因を掘り下げつつも、運輸安全委員会ダイジェストや当委員会ホームページでの事故例の蓄積を通して、第4種踏切の削減に成功した事例も紹介するようにいたしました。これは地道にやっておりますが、報道機関の方にも是非ご協力をお願いしたいと思っております。
最後に、船舶モードでは何と言っても令和4年4月に発生した知床半島沖での旅客船沈没事故です。発生当初、船体調査ができず調査は困難を極めました。しかし、調査官の努力もありまして、GPSの位置情報や乗客が撮影した写真等のデータをご家族の方々からご提供頂くことができました。これらと波浪推算結果により、事故時の旅客船の状況を推定することができました。
また、船体が引き揚げられ調査が可能となった段階で、ハッチの破壊状況、上甲板下の区画を仕切る隔壁に開口部があったこと等がわかり、据え置き型とハンディ型の3Dレーザースキャナーを導入しておりましたので、それを使って船体寸法・形状のデジタルモデル化ができ、これを基に、ハッチ蓋の開閉、ハッチからの海水流入、船体傾斜状況のシミュレーションといった科学的・定量的分析につながりました。これは大きな進歩でありまして、他のモードにも着実につなげていきたいと思います。
また、調査報告書では、小型旅客船の事業者が安全・安心な事業として発展していくためには、個々の事業者だけでなく、他の事業者、救助機関、漁業者等とも協力し、更に地域の行政機関が積極的に関与していく「地域における安全文化の醸成」の重要性を強調しました。これについては、私としては非常に力が入ったものでございました。
このほか、心に残る事故には、令和2年8月13日に発生しました猪苗代湖でのプレジャーボートによる浮体搭乗待機者の死傷事故があります。本事故では、担当調査官の努力が実を結び、当委員会が提示した再発防止策を踏まえ、福島県が安全確保のための具体的な施策を実行していただけるまでになりました。先ほど申しました地域における安全文化の醸成ということにつながっているのではないかと思います。昨年公表しました保津川の川下り船転覆事故や宮古島のダイビング船転覆事故でも、観光やレジャーにおける運航の安全性確保の重要性を思い知らされました。国土交通省は観光も所掌していますが、観光・レジャーにおいて安全を確保しなければならないということに、我々も貢献できたと思っております。
本日お集まりいただいた報道機関の皆様には、時には叱咤激励をいただきながらも、調査報告書を丹念に読んでいただき、広く情報を発信していただきまして感謝申し上げます。これによって、社会に信頼される独立した事故調査機関としての役割が少しずつ認知されてきたようにも感じております。今年は、日本航空の事故から40年、福知山線の事故から20年と節目の年でもあり、今後とも、そのご期待に応えられる運輸安全委員会であることを願っております。
最後になりますが、一般に「安全・安心」の重要性は議論を持たないところですが、安全と安心は一括りにはできないと感じております。事故の再発防止には物理的な安全対策とともに、心理的な安心感を提供することが重要であると考えておりますが、皆さんに「安心感」をお届けすることは非常に難しい課題であると思っております。運輸安全委員会が信頼を置ける独立した調査機関として人々に「安心」を提供できると思っていただけるよう、引き続き努力を続けていってほしいと思って願っております。
長くなりましたが、ありがとうございました。
問: 個別の事案というよりは全体を俯瞰してみて、この6年間の時代の変化や技術の進歩、運輸安全委員会という組織が抱える課題、例えば人材確保であったり組織運営であったり、そういったことで所感があればお願いします。
答: 今までここでお話しする機会はなかったかもしれませんが、当委員会は新卒での新規採用者が毎年2~4名、技術系も採用しています。やはり継続的に、デジタル的な、若い人が得意な分野、そういったものを科学的にできる人を育てつつ、この組織がサステナブルに保てるというそういう工夫をしております。また、科学的な調査ということが大きな課題でありましたし、そこは順調に進んでいると思います。それに関係しますが、もともと航空に解析のグループがあり、計測、測定、記録の解析などを行っていましたが、それを全モードに渡るように解析室を広げた組織にしており、船舶でも鉄道でもそういうものを使うようになってきており、共通した科学的手法を大事にするということは、この6年間であったと思います。
問: これは昔からよく言われる議論で、調査と捜査の関係で、日本だけではないのですが、安全委の調査報告書が例えば刑事裁判の証拠として使われることもあって、法律上は問題ないという建て付けになっていると思います。ただ、それで本当に責任追求を目的としたものではないという前提の調査がそれでいいのかというのは、ずっと昔からあって、この6年間でも特に位置づけは変わらなかったと思いますが、改めてそこについての委員長の見解を教えてください。
答: その議論は非常に重要なことだと思いますが、私が心掛けてきたのは、事実情報を間違いなくきちんと調べられますかという、そこが一番のポイントで、初動の時からそこを間違えてはいけない。それは、事実情報として考えるときにとても重要なことで、捜査とは別ですが、そこをベースにきちんと分析して、再発防止又は被害の軽減に結びつけることを地道に行うことが、我々の責任でありまして、間接的には刑事捜査と関連づけられてしまうこともあるかもしれませんが、そういうこととは別に、やはり事実情報の確実なものを基に、再発防止のためにはどうしたらいいか、ということを行っていく。我々はそれしかできませんし、それしか行ってはならないと思っています。調査官も事務官もそういうマインドを誇りに持っていただきたいと思っていますし、私は6年間それを誇りの一つとして行ってきたと思っています。
問: 調査する側のポリシーやプライドというのは確かにそうだと思いますが、調査される側が、ヒアリングに対して責任追求のためではないと言われながらも、それが最終的に刑事事件の裁判で使われかねないということがあると、やはり協力しにくくなるのではないかというのがこの議論の論点でした。その点について改めていかがでしょうか。
答: それにつきましては、今申し上げたことを言い続けるしかないと思っています。事実は避けられないというか、事実を基に様々な判断がされるわけですが、そのうち、我々は事故の再発防止と被害の軽減を考えているわけです。被害に遭われた方、そのご家族の方から必ず言われるのが、二度と起こしてほしくないということで、我々はそのための組織だと思いますし、そのように考えて皆さん行っていただいているものと思います。
問: 再発防止と被害軽減のために協力してほしいという説得を続けるしかないというそういう理解ですか。
答: そうです。
(東北新幹線連結分離関係)
問: 東北新幹線の連結分離の件で、昨年の秋の時点では重大インシデントに当たらないということで調査対象にされませんでしたが、今回調査されている理由は何でしょうか。
答: 昨年の事案は列車が分離した時に動作するべき安全装置が働いて安全に列車が停止したことから調査を行わないこととしました。今回は同型の車両で2回目となる列車分離が起きております。この場合、同じように安全装置は働いておりますけれども、列車分離という同じ現象が繰り返し発生したことを非常に重く見まして、重大インシデントとしております。そこが一番の違いでございます。
問: 2回目だからということですが、事例にないといっても特異なケースというのが調査対象にできるということになっていますから、そういう意味でも昨年の時点で調査をしていれば今回の原因の究明にも役立ったのではないかと思うのですが、それはどうお考えですか。
答: 報道でそのようなご意見があることは重々承知しております。今回の事案については、車両の詳細な調査などによって情報収集を進めている段階でございまして、昨年9月の事案と関連があるかどうかも含めて、しっかりと調査をし、できるだけ早期に調査報告書を公表できるようにしたいと考えております。
問: 昨年10月の時に私も委員長に質問しましたが、インシデントの対象にするものについて、もっと広く取り上げたほうがよいのではないかという話をし、委員長もそれは検討することがあるというようなことをおっしゃったのですが、それについてはどうお考えですか。
答: 今でもそうだと思います。それは検討課題だと思います。
問: 昨年秋の時点での判断は間違いないという認識なのかもしれませんが、後手に回ったというような印象を受けるのですが、その辺はどうですか。
答: そういうご指摘もあるのは分かりますので、それは検討の対象にさせていただいております。
問: 調査は続いていると思うのですが、また外れるのではないかという一般の乗客の思いがあったりもします。お話できる範囲で、どういうところを注目して調査されているのかということと、JR東が応急対策として金具をつけて走らせているわけですが、この現状に対して委員長の所感を伺えたらと思います。
答: まだ調査を行っているところでございますので、原因に関することや原因につながるものについて申し上げることはできないのですが、JR東日本が応急的に措置をとられて、連結器の分割動作が行われないよう機械的に動作機器を固定する器具を併結作業時に取り付けて、連結運転を再開されているわけで、これが壊れることはないという判断でやられたのだと思いますし、それに関してはコメントする立場にはないのですが、そういう判断でやられたことは認識しています。
問: 先ほどの質問に重なるところもあるのですが、運輸安全委員会が何を調査対象にするかということがこれまでもここで話題になって、国土交通省鉄道局からそういうことが来ていないから対象にしないとか、あるいは運輸安全委員会の判断として対象にしないとか、色々とあったのですが、一番は、国民がこれは運輸安全委員会に調べてほしいと思うような事象を、本当に運輸安全委員会が調べているかどうか、対象にしているかどうかというところがやはり大事なところだと思っていまして、この6年間の委員長の会見を伺っていると、そういうことを思っているのではないかなと個人的には思うことが何度もあったのですが、今の状況と理想というか、そういう差のようなものを委員長が感じていらっしゃるのかどうか、もしそういうことがあるのであれば、今後どのようにしてほしいというようなことを何かお考えになっていることがありましたら、お話をいただければと思います。
答: 先程お答えしたことと同じようなことかもしれませんが、皆さんからの叱咤激励の一つであると受け止めておりまして、必ずしも今のやり方が全て良いとは思っておりませんので、皆さんのご意見を真摯に受け止めて、モードごとで差もありますが、全体として、基本は今おっしゃったように、国民が調べてほしいというか、国民の安全のためになるという方針が一番重要ですので、それを基に逐次考えていく必要があると思いますので、そういうことを引継事項として、必ずお伝えしたいと思います。
問: 原因はこの場でなかなか言うのは難しいにしても、既に調査に入っているということで、いわゆる原因につながるようなものがある程度見えてきているのかどうかというところはいかがですか。
答: それは確定していることがない状況ですからお答えできません。JR東日本とは別にやっているわけですが、ただご協力を得なければならないので、列車を動かしたりするのはお願いしていますけれども、独立して我々が調べられるところは全てやっているつもりであります。まだお話できる段階に至っていないという状況でございます。
問: 話が遡ってしまいますが、昨年9月の連結分離が東北新幹線で初めて起きたと。あの時色々な乗客を取材しました。利用者もそうですが、今回のトラブルも受けて、色々な声を聞きましたが、最初に発生した時点で運輸安全委員会の言葉を借りるのであれば、重大インシデントだったのではないかなと。それはあくまで利用する側の立場としてですね。その認識が、利用する側と実際に調査する側で乖離があるのかなと正直取材している中で感じました。そもそも前代未聞のことが起きたという時点で、複眼といいますか、複数の目で、二度と起きないように調査に当たって、原因をその時点で明らかにするという考えがあってもよかったのではないかと。今思えば、2回起きてしまって今回は特に異例だということは分かるのですが、そもそも、最初が初の事例で異例だったということでもあるので、そこはあくまで利用者側、乗客側として、何回も言いますけれども、広く構えて先を見越してですね、事象が悪化しないように、万一の事故が起きないようにという観点で、やはり先手を打って着手するという考えが当時あってもよかったのではないかと思うのですが、改めていかがですか。
答: そういうご批判は真摯に受け止めますし、それに関しては、議論していかなければならないと思います。それは委員も事務局も含めて、ご批判というか、お話は非常に重く受け止めて考えていきたいと思います。ありがとうございます。
(情報発信関連)
問: 委員長の方針として、情報発信に力を入れていたと感じています。諸外国の航空事故を見ますと、この間のカナダの事故もそうですが、当局が積極的にドローンの動画を配信するなど、フェイクニュースを防ぐといいますか、正しい情報を責任ある機関が積極的に発信していくということが海外のトレンドのように感じています。ドローンを導入されるなど、新技術の導入を積極的に行ってきたとおっしゃっていましたが、こうした情報発信をこれまで以上に積極的に行っていくというお考えはありますでしょうか。
答: それは非常に難しい問題でして、事実情報が正しいかどうかを確認できないまま情報発信するわけにはいかないので、事実情報として確認できて、社会に対してお知らせすべきと判断した場合は積極的に行わなければならないと思います。ドローンも含めて、以前に比べると計測や画像などの情報が収集しやすくなっています。事実情報として分かった場合でも、それをどう分析するかがはっきりしないうちはあまり情報発信できないと思いますが、発信の仕方を考えていかなければならないという課題はあると思っています。目指すのは、日本全体の安全と安心ですので、我々が分かっていて、発信すべきものを発信していないというようなご批判があってはならないと思いますし、これは考えていかなければならないことですので、次の委員長に引き継いでいきたいと思っております。
問: 海外の事象を日本の報道機関が把握する上で、当局の発表が非常に重要な要素です。言ってはいけないことは言わないけれども、分かっていて明らかに改ざん不能な事実といった部分は、割と早い段階で積極的に出している、例えばTwitterの活用もそうですが、もう少し情報を出してもよいのではないかと諸外国の情報の出し方を見ていると感じます。航空だけでなく他のモードもそういうところを感じました。
答: 参考にさせていただきます。逆に諸外国であまり出すべきでないものを出しているところもあったりしますが、そういうことはあってはならないと思いますので、それは皆さんで議論していかなければならないと思っています。
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