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委員長記者会見要旨(令和元年8月27日

令和元年8月27日(火)14:00~14:08
国土交通省会見室
武田委員長

発言要旨

 運輸安全委員会委員長の武田でございます。
 ただいまより、8月の月例記者会見を始めさせていただきます。

1.事故等調査の進捗状況  

 はじめに、事故等調査の進捗状況について、前月の定例会見から新たに発生した事故及び重大インシデントは、各モード合わせて4件ありました。

 航空モードは、7月29日に茨城県筑西市で発生したヘリコプターの墜落事故、及び8月15日に中国上空で発生した全日空機の乗員乗客の負傷事故の2件です。全日空機の事故調査については、機体及び乗員が帰国していることもあり、中国の航空事故調査機関から国際民間航空条約に基づき委任されたものです。
 鉄道モードは、8月24日に発見された南海電気鉄道の特急ラピート用車両の台車亀裂事案の1件です。
 船舶モードは、8月11日に熊本県宇城市で発生した遊漁船と漁船の衝突事故の1件です。

2.改正設置法の施行期日を定める政令 

 次に本年6月19日に公布されました「航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律」の施行期日を定める政令が、8月8日に閣議決定されたことをご報告します。
 この政令により、運輸安全委員会設置法の改正事項は、令和2年6月18日から施行されることとなります。
 運輸安全委員会としては、国産ジェット旅客機就航に向けて、航空事故調査の分野において航空機設計国としての責務を適確に果たすべく万全を期していく所存です。

 本日、私からは、以上です。
 何か質問があればお受けします。

3.質疑応答

(南海電気鉄道車両障害関係)

問: 南海電鉄の事案について、本日から調査を始められたと思いますが、何かお話しできることなどありますか。
答: 鉄道事故調査官を派遣し、関係者からの聞き取りを今朝から行っているところです。今のところお答えできることは以上です。
問: 台車亀裂が発見される前にある程度走行していたと聞いております。新幹線台車亀裂の事案では、列車を止められなかったということが大きな問題になり、運輸安全委員会の報告書でも指摘をしていました。今回、亀裂があった後も走行していたとされることについて、どのような見解をお持ちでしょうか。
答: そのようなことも含め、現在、調査を始めたところですので、先ほどお答えしたこと以上に、今の段階でお答えできることはありません。

(横浜シーサイドライン鉄道人身事故関係)

問: 横浜シーサイドラインの事故について、自動運転が始まると聞いておりますが、新たに分かったことがあれば教えて下さい。
答: 運行事業者が、必要な対策を講じ、安全確認を行ったうえで、8月31日から自動運転を再開すると本日発表したことは聞いております。当委員会としましては、必要な調査・分析を進め、できるだけ早く報告書を取りまとめ、調査結果を明らかにして参りたいと考えています。

(東北新幹線で走行中にドアが開いた事案)

問: 東北新幹線で走行中にドアが開いた事案について、重大インシデントにあたらなかった理由を教えて下さい。
答: 当委員会では、重大インシデントについて、鉄道事故等報告規則に掲げられるインシデントのうち、特に著しい故障、損傷、破壊等が生じたもの等を調査対象としております。
 ご質問の事案については、鉄道事故等報告規則に掲げられるインシデントに該当しない事案と聞いておりますので、事故調査の対象となる重大インシデントにはなっておりません。

資料