平成28年10月25日(火)14:00~14:06
国土交通省会見室
中橋和博委員長
運輸安全委員会委員長の中橋でございます。
ただいまより、10月の月例記者会見を始めさせていただきます。
本日は、お手元の資料にありますように、3モードにおける事故調査の進捗状況一覧と、英語版「運輸安全委員会年報2016」の発行についてご報告します。
現在、運輸安全委員会が調査を行っている事故及び重大インシデントの調査状況についてですが、説明は省略させて頂きますので、詳細は資料1をご覧ください。
英語版運輸安全委員会年報2016(英語名称:Japan Transport Safety Board Annual Report 2016)を発行し、当委員会の英語版ホームページで公表しましたので、ご紹介します。
お手元に資料2として、ホームページ上の英語版年報の内容の一部を紹介したものをお配りしておりますのでご覧下さい。
英語版年報は、海外向けの情報発信を強化することを目的に、平成24年から作成しているもので、今年7月に発行した日本語版の「運輸安全委員会年報2016」を英訳したものです。
なお、当委員会では、年報以外に、各モードの事故分析をまとめた運輸安全委員会ダイジェストや船舶事故ハザードマップの英語版も作成し公表しております。
英語版年報の印刷物をご希望される場合は、お配りしますので、後ほど、事務局にお申し出ください。
本日、私からご説明するものは、以上です。
何か質問等があればお受けします。
問: 10月7日に新潟県で発生したヘリコプターから生コンクリートが落下するという重大インシデントを調査されていると思いますが、調査の進捗状況はどのような感じでしょうか。
答: 初動調査を実施しまして、現在、収集したデータの整理等を行っているところです。審議に入るまで少し時間がかかるかと思います。
問: まだ審議には入っていなくて、調査中ということでしょうか。
答: そのとおりです。
問: 調査の具体的な内容は。
答: 現場での調査、それから背景要因等も含めて整理等をしていきたいと思っています。
問: 調布の件は報告書案審議中ということで、パイロットの方が亡くなられているため難しい部分もあると思うのですが、審議がやや長引いている理由として、審議の中で難しい部分や、どのような部分を詳細に分析する必要があるととらえているか、お考えを伺えますか。
答: 前回もお答えしましたとおり、収集したデータによる飛行時の機体状況の特定、エンジン及びプロペラ等の分解調査、それから画像、映像、さらにエンジン音等から飛行解析などを行って調査をしてまいりました。現時点におきましては審議中であり、特定の原因を想定してお答えできない状況です。できる限り早期に報告書が公表できるように努めてまいりたいと思います。
問: 複数原因があると考えられるのですけども、その中から絞り込みができていないというイメージでしょうか。
答: 現時点において審議中ですので、具体的に特定の原因をお答えする段階ではありません。
問: JR東日本山田線の列車脱線事故の件について、同じ時期に起きた事故はほとんど報告書案の審議に入っていますが、調査が長引いている理由などがあれば教えていただけますか。
答: 山田線の事故につきましては、現在、地質や地形なども含めて調査を行っているところであり、その結果を踏まえながら進めたいと思っております。その関係で若干、長引いています。