日韓海難調査協力会議の開催
 海難審判庁は、韓国の海洋安全審判院と平成13年11月26日から29日まで、東京と北九州で海難調査の協力体制の構築に向けて、初の国際会合をもった。
 当庁側からは、海難審判理事所首席理事官を始め6名が、韓国側は、首席調査官を始め3名が出席し、活発な意見、情報交換が行われ、初期情報の相互通知や調査資料の交換などの有効性について確認した。
 今後、平成14年2月に東京で予定されている高等海難審判庁長官と韓国中央海洋安全審判院院長による首脳会議において、両国周辺海域で発生する海難の調査協力に向け具体的な協力事項について最終確認を行う。
 主要事件の裁決言渡
 門司地方海難審判庁は、平成13年12月5日「釣船第二彰丸漁船蛭子丸衝突事件」の裁決を行い、「両船とも、夜間、法定灯火を表示せず、レーダーによる見張りも不十分で、衝突を避けるための措置をとらなかった。」旨が原因と言い渡した。
 また、両船船長に対し、「違反操業発覚を恐れ、法定の灯火を表示しないで航行した。」として、それぞれ一級小型船舶操縦士の業務停止3箇月が言い渡された。
(事件の概要)
 12年6月9日23時30分大分県佐伯湾で、6人乗り組みの釣船第二彰丸(6.6総トン)と同じく6人乗り組みの漁船蛭子丸(6.2総ト
ン)が、夜間、無許可で潜水器漁を行い、無灯火のまま高速力で同湾を移動中に衝突した。両船乗組員中、2人が死亡、7人が重軽傷
を負った。



編集後記
 新年を迎え、マイアニュースレターも今回で第4号となりました。
本年は、「裁決事例」を多角的及び深度化した分析を加えて、皆さま方が有効にご利用できるよう、より一層の充実をはかっていきますので、よろしくお願いいたします。