海難の概要
 夜間の備讃瀬戸東航路東航レーンにおいて,T丸は,西航レーンに多数の西航船がいたことから,左舷前方の西航船群を見ていて,前路でこませ網漁を操業中のS丸の灯火に気付かないまま進行し,また,S丸は,船首を東に向け,西流に対して張ったこませ網の網口中央部に係止して灯火を点灯し,操舵室内で横になっていたため,船尾方から接近するT丸に気付かないまま操業中,両船は衝突した。

潮流に向かって網を広げ,潮に乗って回遊する魚を待ち受けて採捕する漁法
備讃瀬戸での漁期は2月〜9月。盛漁期は,昼間の操業が4月中旬から5月の連休明けの間で,夜間の操業が5月〜8月の間,いずれも備讃瀬戸の各航路内で操業
漁船は網口の中央部に係止しているので移動できない。

紅色・白色全周灯を連掲して表示するとともに,網のある船尾側に白色全周灯を表示する。
 
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