JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2023-7
発生年月日 2021年02月23日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船旭丸遊漁船第三正一丸衝突
発生場所 千葉県九十九里町片貝漁港南東方沖 片貝港北防波堤灯台から真方位117°13.2海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 負傷
船舶種類 貨物船:遊漁船
総トン数 200~500t未満:5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2023年07月27日
概要  貨物船旭丸は、船長ほか4人が乗り組み、北海道釧路市釧路港に向けて北東進中、また、遊漁船第三正一丸は、船長ほか1人が乗り組み、釣り客12人を乗せ、片貝漁港に向けて西北西進中、両船が衝突した。
 第三正一丸は、船長、乗組員及び釣り客8人が負傷し、船首部に圧壊を生じ、また、旭丸は、右舷外板に凹損及び擦過傷を生じた。
原因  本事故は、片貝漁港南東方沖において、A船が釧路港に向けて北東進中、B船が片貝海溝での遊漁を終えて片貝漁港に向けて西北西進中、A船及びB船が互いの針路がほぼ同時刻に交差する状況下、両船が同じ針路及び速力で航行を続けたため、衝突したものと考えられる。
 A船が同じ針路及び速力で航行したのは、甲板長AがB船を右舷船首方に認めた際、漁船及び遊漁船はいつもA船を避けてくれており、B船も同様にA船を避けてくれると思ったこと、C船の存在から、自らが右転してB船を避航するのは危険と判断したことによるものと考えられる。
 B船が同じ針路及び速力で航行したのは、船長Bが操舵室前面の窓ガラスに波しぶきが打ち付けられて前方の見通しが十分に確保できない中、A船及びC船をレーダー及び目視で認めた際、両船の船首方をそれぞれ安全に通過できると判断したこと、その後、海面反射の影響により、レーダー画面で両船が識別できなくなった際も、両船の船首方を安全に通過できると思ったことによるものと考えられる。
死傷者数 負傷:船長、乗組員及び釣り客8人(遊漁船第三正一丸)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。