JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-1
発生年月日 2008年10月08日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船第二十二事代丸水産練習船わかしまね衝突
発生場所 鳥取県境港 鳥取県境港市 境港防波堤灯台から真方位351°175m付近
管轄部署 事務局
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船:公用船
総トン数 200~500t未満:100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年01月29日
概要  漁船第二十二事代(ことしろ)丸は、船長ほか4人が乗り組み、鳥取県境港市境漁港を出港し、漁場に向かう目的で、島根半島と境港市とに挟まれた境港の航路を東進中、水産練習船わかしまねは、船長ほか9人が乗り組み、指導教官2人及び実習生13人を乗せ、境漁港に入港する目的で、同航路を西進中、平成20年10月8日18時57分ごろ境港防波堤付近において両船が衝突した。
 わかしまねは、右舷中央部外板に破口を生じて沈没し、乗船者全員が第二十二事代丸に救助されたが、実習生及び乗組員各1人が軽傷を負った。第二十二事代丸には、球状船首に破口等が生じたが、死傷者はいなかった。
原因  本事故は、夜間、境港の防波堤入口付近の航路において、A船が東進中、B船が西進中、A船がB船に気付かず、B船が左転してA船に向けて航行したため、両船が衝突したことによって発生したものと考えられる。
 A船がB船に気付かなかったのは、船長Aが、長年の境漁港への出入港経験から、夜間には入港してくる船舶はいないと思い込んで、レーダー及び目視による適切な見張りを行っていなかったことによるものと考えられる。
 船長Aが適切な見張りを行っていなかったのは、過度にアルコールを摂取した影響により操船中の視覚、集中力、注意力などが低下していたことによる可能性があると考えられる。
 A船が、出港時の船首配置の乗組員に見張りを維持させる体制としていなかったことは、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。
 また、B船が左転してA船に向けて航行したのは、船長Bが、適切な見張りを行っていなかったことから、A船が出航する船舶であることに気付いていなかったことによるものと考えられる
 船長Bが適切な見張りを行っていなかったのは、航路の右側を航行していると思い込んでいたことによるものと考えられる。また、夜間入港の経験がほとんどなく、着岸方法を変えたうえ、操舵を担当する二航士がおらず単独操船となったことから緊張感が高まり、右舷標識の船首目標に注目したり、着岸岸壁への進入時期や照明の点灯など着岸方法に注意を奪われたことによる可能性があると考えられる。
 B船が、船橋配置において従来どおりの2人体制を維持しなかったこと、及び船首配置の乗組員が見張りを維持する体制となっていなかったことが、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。
死傷者数 負傷:実習生、乗組員(わかしまね)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。