JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-9
発生年月日 2011年07月07日
事故等種類 死傷等
事故等名 ケミカルタンカー豊徳丸乗組員負傷
発生場所 千葉県千葉港千葉区袖ケ浦水路出入口付近  千葉県袖ケ浦市所在の袖ケ浦東京ガス西シーバース灯から真方位331°1,600m付近
管轄部署 事務局
人の死傷 負傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年09月28日
概要  ケミカルタンカー豊徳丸は、船長ほか5人が乗り組み、千葉港千葉区の荷役岸壁で約50tのクロロホルムの揚荷終了後、同港を出港して東京湾アクアライン海ほたる付近の錨地に向けて北進中、平成23年7月7日16時40分ごろ、一等機関士が、バラストポンプ室で意識不明になっている機関員を発見した。機関員は、救助されたのちに意識を取り戻した。
原因  本事故は、本船が、千葉港千葉区の荷役岸壁で両舷の4番貨物タンクのクロロホルムの揚荷終了後、同区の袖ケ浦水路の出入口付近を北進中、バラストタンクへの注水作業を行っていた際、機関員が、バラストポンプ室に入り、同室底部にあるバラストポンプの海水取入弁を閉鎖しようとしたところ、バラストポンプ室底部にクロロホルムガスが滞留していたため、クロロホルムガスを吸入して意識不明になったことにより発生したものと考えられる。
 バラストポンプ室底部にクロロホルムガスが滞留していたのは、両舷の4番貨物タンクの貨物配管と送風配管との間を区切っている仕切り板及び仕切り弁が開放され、貨物配管とバラストポンプ室にある送風ファンの吸入口との間は送風配管を経て通気できる状態となっていたので、貨物配管中の空気より重いクロロホルムガスがバラストポンプ室で運転中の排気ファンによって吸引され、送風配管を経て送風ファンの吸入口から同室に流入したことによるものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(機関員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。