JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-6
発生年月日 2012年03月25日
事故等種類 転覆
事故等名 プレジャーボートMIHOⅦ転覆
発生場所 北海道白老町白老港島防波堤北端から真方位104°5海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡:負傷:行方不明
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年06月28日
概要  プレジャーボートMIHOⅦは、船長ほか4人が乗船し、北海道白老町白老港沖で釣りを行っていた際、風が強まったことから、釣りをやめて帰航中、平成24年3月25日(日)10時21分ごろ白老港の東南東方約4海里沖で転覆した。
 乗船者全員が落水し、落水者のうち1人が行方不明となり、救助された4人のうち2人が死亡するとともに、2人が低体温症になった。   
 MIHOⅦは、航海設備に濡損を生じた。
原因  本事故は、MIHOⅦが、白老港の東南東方約4海里沖において、釣りをしていた際、釣りを開始した頃に比べて風が強まり、釣りをやめて帰航中、乾舷を越える波を受け、浸水が続き、航行不能となったため、右舷側に傾斜して没水し、中立状態に戻らない不安定な状態となった後、露出した船底に波を受けて転覆したことにより発生したものと考えられる。
 MIHOⅦが、乾舷を越える波を受け、浸水が続き、航行不能となったのは、MIHOⅦの船長が、帰航中は追い波になることから、危険であるとは認識していなかったこと、及び波高が2~2.5mの予報で風が吹き始めれば帰港することとしていたが、天気予報から波高が1.5mであり、また、本件釣り場への航行中の波高が約1.5mであったことから、風速及び波高の変化に注意を向けずに釣りを続け、波高が増したことに気付いて帰航の途についたが、本船が本事故当時の気象及び海象に対する堪航性を有していなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 死亡:2人(同乗者)、行方不明:1人(同乗者)、負傷:2人(船長、同乗者)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。