JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-8
発生年月日 2012年03月23日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船春日丸転覆
発生場所 鹿児島県奄美市名瀬港西北西方沖140km付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡:負傷
船舶種類 漁船
総トン数 20~100t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年08月30日
概要  漁船春日丸は、船長ほか5人が乗り組み、沖縄本島北西方沖の漁場に向けて航行中、平成24年3月23日15時15分ごろ船体が左傾斜し、鹿児島県奄美市名瀬港の西北西方沖約140kmの海域で転覆した。乗組員6人のうち、2人が死亡し、4人が負傷した。
 なお、本船は、転覆後に沈没したものと考えられる。
原因  本事故は、本船が、名瀬港西北西方沖において、西北西からの風及び西からの波を受けて南西進中、胴の間付近に連続して海水が打ち込み、打ち込んだ海水が上甲板上の左舷側に滞留して左舷側への傾斜が増大し、放水口が没水して滞留水が増え、滞留した海水が機関室及び船員室に流入したため、左舷側への傾斜が更に増大して転覆したことにより発生したものと考えられる。
滞留した海水が機関室及び船員室に流入したのは、機関室内の監視及び船員室の換気のため、機関室出入口の扉及び船員室出入口の扉を開放していたことによるものと考えられる。
 打ち込んだ海水が上甲板上の左舷側に滞留したのは、木甲板、木甲板の桁板、放水口の面積及び放水口周りの構造が影響して打ち込んだ海水の排水が妨げられ、風に よって左舷側に傾斜していたことによるものと考えられる。
死傷者数 死亡:2人(乗組員)、負傷:4人(船長、漁労長兼機関長、乗組員2人)
勧告・意見
情報提供 国土交通省及び水産庁への情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。