JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-2
発生年月日 2011年11月27日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船MARUKA漁船第18海漁丸衝突
発生場所 福岡県宗像市沖ノ島北方沖  沖ノ島灯台から真方位354°14.6海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 行方不明
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 500~1600t未満:5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年02月22日
概要  貨物船MARUKAは、船長ほか7人が乗り組み、大韓民国の馬山港に向けて北西進中、また、漁船第18海漁丸は、船長及び乗組員1人が乗り組み、福岡県福岡市博多漁港に向けて南南東進中、平成23年11月27日04時58分ごろ、沖ノ島北方沖において、両船が衝突した。
 第18海漁丸は、乗組員1人が行方不明となり、船長が肋骨骨折等の傷を負い、船体中央部で分断され、船首部を残して沈没した。
 MARUKAは、球状船首右舷部に破口及び同中央部に亀裂を生じた。

 
原因  本事故は、夜間、沖ノ島北方沖において、A船が北西進中、B船が南南東進中、航海士AがB船に対する見張りを行っておらず、また、船長Bが、操舵室を離れてイカの箱詰め作業に従事し、操船を行っていなかったため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
 航海士Aが、B船に対する見張りを行っていなかったのは、右舷船首方のB船が船首を西方に向けた状態から針路を約170°に定針しようとし、衝突の約10分前に左転した際、左転中のB船の右舷灯を視認したため、B船とは互いに右舷を対して通過できるものと思い込んでいたことによるものと考えられる。
 船長Bが、操舵室を離れてイカの箱詰め作業に従事し、操船を行っていなかったのは、A船と接近するまでには時間があると思い込んでいたことによるものと考えられる。
死傷者数 行方不明:1人(第18海漁丸乗組員)、負傷:1人(第18海漁丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。