JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-10
発生年月日 2009年11月28日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船第七住力丸漁船大業丸衝突
発生場所 備讃瀬戸東航路 香川県高松市男木島灯台から真方位266°2.3海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 負傷
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 200~500t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年10月29日
概要  貨物船第七住力(すみりき)丸は、船長ほか4人が乗り組み、備讃瀬戸東航路を西進中、漁船大業(だいぎょう)丸は、船長が1人で乗り組み、同航路内で漁ろうに従事中、平成21年11月28日15時23分ごろ両船が衝突した。
 大業丸は、船長が軽傷を負い、右舷中央部に破口を生じて転覆した。第七住力丸は、右舷船首部外板に擦過傷を生じた。
原因  本事故は、柏島南方の西航レーンにおいて、貨物船第七住力丸(以下「A船」という。)が西南西進中、漁船大業丸(以下「B船」という。)が漁ろうに従事中、A船の船長(以下「船長A」という。)が、適切な見張りを行わず、また、B船の船長(以下「船長B」という。)が、見張りを行わなかったため、両船が相手船に気付かずに航行し、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
 船長Aが適切な見張りを行わなかったのは、視界が良く、航行船舶が少なかったことから、前方には同航船のほかには他船がいないものと思い込み、船首方向に死角が生じていたが、操舵スタンドの後方に立った状態で当直を続けていたことによるものと考えられる。
 船長Bが見張りを行わなかったのは、これまで漁ろう中は他船が避けてくれていたことから、このときもA船がB船を避けてくれるものと思い込み、下を向いて足元に散乱した道具の片付けを行っていたことによるものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(大業丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。