JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2019-3
発生年月日 2018年03月24日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船GENIUS STAR Ⅷ貨物船第十一徳豊丸衝突
発生場所 高知県土佐清水市足摺岬南南西方沖  足摺岬灯台から真方位209°60海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 貨物船:貨物船
総トン数 5000~10000t未満:200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2019年03月28日
概要  貨物船GENIUS STAR Ⅷは、船長及び航海士ほか16人が乗り組み、高知県土佐清水市足摺岬南南西方沖で漂泊中、また、貨物船第十一徳豊丸は、船長ほか4人が乗り組み、京浜港東京区に向けて東北東進中、平成30年3月24日10時50分ごろ足摺岬南南西方沖で第十一徳豊丸がGENIUS STAR Ⅷに衝突した。
 GENIUS STAR Ⅷは、左舷後部船側外板に破口等を生じ、また、第十一徳豊丸は、船首部に圧壊を生じた。
 両船共に死傷者はいなかった。
原因  本事故は、足摺岬南南西方沖において、GENIUS STAR Ⅷが時間調整の目的で漂泊中、第十一徳豊丸が自動操舵により東北東進中、単独で船橋当直についていた第十一徳豊丸の船長が居眠りに陥ったため、第十一徳豊丸がGENIUS STAR Ⅷに衝突したものと考えられる。
 第十一徳豊丸の船長が居眠りに陥ったのは、長期間の乗船で疲労が蓄積していたこと、周囲に船舶が少なかったこと、椅子に腰を掛けて自動操舵で当直に当たっていたこと、及び居眠りに陥っても警報が作動すると思っていたことから、覚醒水準が低下したことによるものと考えられる。
 第十一徳豊丸の船橋航海当直警報装置は、居眠りに陥った船長の身体や脚の動きを検知したことから、警報が作動しなかった可能性があると考えられ、このことは、本事故の発生に関与したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考 関係団体等への周知協力依頼
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。